2011年01月28日

堀口(一)七段戦

振り駒で後手になり、ゴキゲン中飛車へ。
急戦形からお互い妥協しない指し手を続けた結果、30手ほどで終盤戦へ。

そこから上手く立ち回られてしまい、ちょっと負けそうな流れになったのが40手台。
そして堀口七段に鋭手を指され、まずくなったかと思いましたが、どうも勘違いがあったようで、そこから急転直下。

結局54手という短手数で勝つことが出来ました。
短手数ながら密度の濃い戦いで、終了後はドッと疲れが出ました。

今日はちょっと慌ただしいので図面は省略します。


来週は対局が2局あり、
火曜日…順位戦:大阪
金曜日…王将戦予選:東京
というなかなか厳しいスケジュール。
体調に留意して頑張ります。


それではまた
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2011年01月22日

前田八段戦

振り駒で後手になり、変則的な出だしから最終的には私△四間飛車穴熊vs▲居飛車高美濃、という格好に落ち着きました。

先手が早々に動いてきて、そのタイミングに合わせて一気の捌き合いに。玉形はこちらの方が堅いので、あとはいかに手を作るか、というのが第1図。後手△が私です。3七の地点で飛交換が行われ、現在は角取りへの対処を迫られたところ。


23.1.21前田戦.gif


角を逃げる前に一度△6六歩と金取りに打ったのが「おまじない」とも呼ばれる打診。
▲同銀は角取りが外れますし、取っても逃げても味の悪いもの。かといって▲6四銀では△6七歩成から一気に攻めて陣形差が活きそうです。

実戦は△6六歩に▲7七金△7三角▲6四歩と進み、更に△3八飛▲6五香△6七銀となって、△6六歩の効果で攻めこむことが出来ました。

以下玉の堅さを活かしてゆっくり攻め、相手陣を攻略して制勝。

竜王戦は久しぶりに本戦1回戦を突破。5組に上がってからパッとしないので大きいことは言えませんが、一局一局大切に、頑張ります。


火曜の対局に続き、本局も穴熊に助けられました。
どちらも重要な対局でしたがこの1週間が最高の結果になり、なによりです。


それではまた
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2011年01月19日

稲葉四段戦

振り駒で先手になり、王位戦と縁のある四間飛車穴熊へ。稲葉四段も穴熊に組み相穴熊へ進みました。

お互い自陣が鉄壁で、ジリジリした展開に。双方玉と反対側の端に作った成り駒を寄せていく、観ている側にはなんとも地味な、指している側には精神力を試されるような流れでした。

際どい形勢が続く中、抜け出したのが第1図。先手▲が私です。


23.1.18稲葉戦.gif


今△3三金と逃げたところ。ここで▲2二飛成が絶対詰まない自玉を活かした穴熊ならではの強手。以下△同玉▲3四歩となり、9四に角がいることもあって詰めろが途絶えない格好に。
以下押し切って制勝しました。


これで王位リーグ入りが決まって嬉しい限り。本局はモバイル中継されており、また2/21から王位戦掲載紙に観戦記が掲載されるので、全棋譜、詳細な解説はそちらをご覧ください。

まだ未公開ですがリーグ表もいただき、身の引き締まる思いです。
そもそも明後日も対局があり、そちらも大切な将棋なので、気を緩めずにまた頑張ります。


それではまた
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2011年01月12日

菅井四段戦

先手で石田流を指向すると、振り飛車党の菅井四段は居飛車を選択してきました。

序盤、温めてきた新手を放ちました。
なるべく鮮度を保つため、指したのは研究会で一度だけ。その時は結果はともかく内容は悪くなく、満を持しての登場でした。
解説の都合上、先手▲が私です。


23.1.11菅井戦.gif


△8四飛と備えたところに▲7四歩と突いたのが意表を突く構想、のはずでした。
ところが菅井四段に上手い対応を見せられ、あっという間に作戦負けに。
その後も良い所なく押し切られて完敗でした。

感想戦で聞くと、なんと菅井四段も同じことを考えていて、研究会で指していたとのこと。しかも対応策まで練っていたとのこと。
同じ発想をする人がいることにも驚き、しかも対応策を練っていたとは二重の驚きでした。


ここまで序盤が上手くいかなかったのは久しぶり。新手の難しさを感じます。
また思考と研究を重ねて、捲土重来です。

順位戦はこの黒星で順位が下がってしまいましたが、残り2局に全力を尽くして頑張ります。


それではまた
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2011年01月09日

糸谷五段戦(銀河戦)

1/1に放送のあった銀河戦の糸谷五段戦を簡単に解説します。
棋譜は囲碁将棋チャンネルのHP
本日の0時から最後の再放送があります。
番組表はこちら


振り駒で後手となりゴキゲン中飛車へ。▲3七銀急戦で双方妥協しない指し手を続けた結果、とんでもないことに。
後手△が私です。


23.1.9糸谷戦(銀河戦).gif


△9五桂と打って△8七桂成〜△6九馬を狙った局面。この手に1回の考慮時間を使い私は残り2回の考慮時間を残すところ。
対する糸谷五段は最初の15分のうちの僅か6分しか使っていません!そのため放送開始から30分経過程度、しかし終盤戦です。
いくら相手が早指しの糸谷五段といえ、これには指しながらたまげていました。

そしてここで▲5八金左が好手で形勢が先手に傾きました。
▲5八金右と形にとらわれると△8五香が詰めろになるので後手が優勢になります。

苦戦を意識したところで粘りに出ると、糸谷五段が突然腰を落として時間を大量に使ってきました。
決めに来られたと覚悟をしたらば相手に緩手が出てもつれるという、なんともちぐはぐな展開(笑)

しかし最後は少し足りず、残念な敗戦でした。

あまりの進行の早さに、ご覧いただいた方は色々な意味でハラハラしたのではないかと思います。
そういう意味でも本日放送分、是非寝る前に少しご覧いただければと。


銀河戦は1人勝ち抜きで終了。
また当時11連勝中でしたが、それもストップ。その時は今期最高連勝でしたが、先日それも抜かれてしまいました。
いろいろと残念な敗戦で、どれもまた一から。気持ち切り替えて頑張っていきます。


それではまた
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2010年12月28日

藤倉四段戦(銀河戦)

12/4に放映された銀河戦の藤倉四段戦について簡単に解説します。
棋譜は囲碁・将棋チャンネルのHP

振り駒で後手となり、相振り飛車へ。長い駒組みが続き視聴者向きではなかったかもしれませんが、対局者には非常に大切ところ。駒組みは上手くいったようです。
無理攻めを誘う展開で、有利ながら怖い局面が続きます。
しかし第1図の次の手が好手だったようで、攻めを切らせることが出来ました。


22.12.4藤倉戦.gif


今▲7四歩ときたところ。飛損の攻めですが堅い玉形なので油断できません。
△同金では▲5三角成〜▲6三角や、▲6三歩△9七角成▲6二歩成という攻めで困りそうです。

そこで桂を見捨てて△7五歩と角を封じました。以下▲7三歩成△同銀▲6五桂打と攻め立ててきましたが、大駒が働かないとこちらの玉は広いので捕まりません。

この後は攻めが中断したところで反撃に出て制することが出来ました。


銀河戦の次戦は糸谷五段との対戦。1/1(土)放送となります。
対局開始すぐから激しい将棋となりました。最初からお見逃し無く。


それではまた
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2010年12月21日

先崎八段戦

振り駒で後手に。序盤少し駆け引きがあり、△角道を止める中飛車vs▲左美濃という、一昔前によくあった対抗形に。
組み合ったところは作戦勝ちだったようで、仕掛けのあたりは指しやすい流れ。そして迎えた第1図。
後手△が私。▲2三とがくる前に攻めたいのですが、どこを攻めるか、というところ。


22.12.20先崎戦.gif


ここで△9五歩▲同歩△8五歩▲同歩△同桂と玉頭から攻めたのが好手段。遠く1九の馬がきいているので自陣は安泰。攻めは持ち駒が豊富なので途切れそうにありません。
以下も間違えずに攻めきって制勝しました。

これで王位戦予選は決勝に進出。次の相手も強敵ですが、余勢を駆って臨みたいと思います。

そして年内最終対局が終了しました。今月は強敵ばかりでしたが望外の3勝。今後につながる星になりました。
1月は重要対局が続きますが、年末年始に態勢を整えてまた頑張ります。


それではまた
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2010年12月15日

小倉七段戦

振り飛車党同士、ということで相振り飛車へ。
後手番ながら積極的に動き、細い攻めをつなげることに成功、優位を築きます。

しかしひどいウッカリをしてそのリードをフイに。
持ち時間が大差(自分の残りが圧倒的に少ない)という状況で形勢不明。苦しい時間が続き、手数は150手を超え激戦となりました。

迎えた第1図。後手△が私です。今△9七銀と打ったところ。


22.12.14小倉戦.gif


これが△8八銀打からの詰めろ。以下▲同飛△同銀成▲同玉に△8四香と合駒請求をして、先手に歩が無いので何を打っても詰む、という手順。
こちらが詰まないとはいえ、細い詰めろなので攻防手もありそうなところ。ここで長考に沈まれ、生きた心地がしませんでした。なにしろピッタリの手があればそれまでなので。

しかし攻防にきく4七の馬の利きが絶大で、幸運にも先手に思わしい手がなかったようです。
最後はその馬で詰まして勝つことが出来ました。


順位戦は6勝1敗で年内の対局が終了。年明け残り3戦、全部勝てば昇級という状況になりました。強敵が続きますが、最後まで昇級レースに加われるよう頑張ります。


それではまた
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2010年12月09日

渡辺竜王戦

振り駒で先手になり、珍しく四間飛車穴熊へ。せっかくの公式戦初対局、研究会で指してない将棋を指したいと思っての戦形選択でした。

渡辺竜王の先攻に上手く反撃を決め、迎えた第1図


22.12.8渡辺戦.gif


今△7四歩と打ってきたところ。双方の飛が取りになっていてややこしい局面。
ここで▲3三歩と焦点に打ったのが好手だったようです。
後手の穴熊が綺麗なので、少しでも乱れてもらう、という意味。
△同銀引以外は穴熊が乱れるので、▲7四飛から攻め合いを志向する予定でした。
本譜は△同銀引だったので、▲5五飛から一方的に竜を作り、今度は抑え込みにかける展開に。

この後、有利→大優勢と差を広げた後、渡辺竜王の猛追にあってリードが縮まりましたが、なんとか逃げ切ってゴールインしました。


12月8日は世界的に、日本的にも色々な記念日ですが、個人的にもA級棋士&タイトル保持者に初勝利、という記念日になりました。
明日で31歳になるだけに一つの勝利に大喜びしている場合ではないですが、それでも30歳の最後の一日はその余韻に浸りたいと思います。


王位戦はこれで予選ベスト4。ここからも強敵揃いですが、この勢いでなんとかリーグ入りまでもっていきたいものです。


それではまた
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2010年11月27日

森九段戦

振り駒で後手となり、相振り飛車に。
まずまずの序盤から一方的に攻める展開となり、形勢としては少しずつ良かったように思います。
しかし容易に土俵を割らない森九段の力強い指しまわしに持て余し気味になり、迎えた第1図


22.11.26森戦.gif


今▲2五と、と桂を取られたところ。桂は2五にいていつでも銀で取れたのですが、それを敢えて2三のと金で取りに来たのが秀逸でした。
飛が素通しで手番、何か手段は無いかと持ち時間ギリギリまで考えましたが、残念ながら手段は無し。
この後も必死に粘るも、2五のと金の存在が大きく届きませんでした。

大山十五世名人の時代から活躍を続けている大棋士と力いっぱい戦った充実感はあるものの、結果は残念です。


これで年内残るは2〜4局。順位戦が1局、竜王戦のランキング戦1回戦が1局(予定)、王位戦予選が1〜2局。王位戦予選は渡辺竜王との対戦という事で、どれも重要な将棋です。
気持ちを切り替えて、また頑張ります。


それではまた
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2010年11月17日

室岡七段戦

先手で相振り飛車、相三間飛車に。最近増えている形で、昨日の順位戦では他でも似たような将棋が指されていました。

序盤いきなり強襲を受けて、そこからはひたすら耐える展開。精神的にはしんどかったものの、盤上では良い勝負が続いていたようです。
そして第1図の次の手で初めて手応えを感じました。
先手▲が私です。


22.11.16室岡戦.gif


今7八の地点で飛角交換が行われたところ。ここで▲3五歩が味の良い手。
後手玉のコビンが空いているので▲3六角の王手が厳しく、また▲3四歩から桂を取りつつと金を作る手もあり、まさに一石二鳥といえます。
この手はかなり前から狙っていた筋で、実際に実現してしかも有効打になるところに勝ち運を感じます。

実際はまだまだ難しかったですが、ここで握ったペースを逃さずに押し切りました。

全体的に読みもしっかりしていて、上手く指せた一局。連敗が止まってホッとしました。

順位戦は残り4局。一局一局積み上げて、最後まで昇級戦線に踏みとどまれるよう頑張ります。


それではまた
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2010年11月05日

木村八段戦

振り駒で先手になり、三間飛車へ。木村八段は得意の急戦で対抗してきました。

左銀がするすると出ていって▲3四銀と歩を取り、今その銀を追い払いに△3三歩ときたところ。


22.11.4木村戦.gif


この辺りはまずまずやれる手応えを持って指していましたが、▲4五銀と引いたのが疑問手。
▲2五銀とこちらへ引けば、以下くんづほつれつで互角のまま長い戦いだったと思います。
▲4五銀は△4四角を消して後手の手を限定している意味があり、その中で優位を掴めるつもりだったのですが、△5七桂不成からの攻めで逆に優位を掴まれて、最後は相手の得意パターンで負かされました。

二択の難しい所でしたが、勝負を焦らずに▲2五銀から丁寧に指す気持ちが足りませんでした。そういう芯のしっかりした指しまわしがまだまだ出来ていない事を見せつけられた一局。残念ですが、今後につなげてまた頑張ります。

年内、もう一度A級棋士との対戦があるので、また勉強して挑みたいと思います。
一時は良かった成績がここ最近3連敗と下降線。次の対局は順位戦で、こちらも連勝が止まった後となり、まさに正念場です。
ただ幸いにして久しぶりに対局が1週空くので、少しリフレッシュと研究の時間が取れそうです。


それではまた
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2010年10月26日

千葉六段戦

振り駒で先手になり、石田流模様の出だしに。すぐに相手が角交換をしてきて、力戦形になりました。

序盤巧者の千葉六段に上手く立ち回られて作戦負けに。というか私の序盤がヘボでした。
進んで第1図。先手▲が私です。


22.10.25千葉戦.gif


△7六角に▲7八角と受けたところ。受け一方ながら、ここを乗り切ればまだまだ大変と思っていた20時過ぎ。
しかしここでいきなり△5二飛と決戦を臨まれてしびれました。

通常こういう手は▲同飛成△同金の局面で相手に手番を握られる上、自陣の守りの金が離れてしまうので無いとしたもの。ですがこの局面では双方の角の働きに差がありすぎるので成立しました。

△5二飛に▲同飛成△同金と進み、そこで▲5六飛と勝負手を放ちましたが、構わず△7九飛▲5二飛成△7八飛成と踏み込まれてしまい一手負けの形勢。以下は順当に押し切られました。


一局を通じて冴えた所がまるで無く、残念な一局。こういう将棋はプロとして情けない限り。次はこういう事の無いよう、また気持ちを入れ直して頑張ります。


それではまた
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2010年10月20日

中村(太)四段戦

後手でゴキゲン中飛車に構えると、中村四段は銀を3七〜4六と早めに繰り出す急戦策に。前局の勝浦九段戦と同じ形になりました。
序盤こちらが工夫をすると、いきなり新構想を出されて長考に沈む事に。意表を突かれながらもなんとか互角に持ち込み、長い戦いになりました。

中盤、こちらに1手攻め急いだ手があり形勢を損ねますが、相手も攻めを間違えて混戦に。
もつれにもつれて迎えた第1図。後手△が私です。


22.10.19中村(太)戦.gif


千日手にも出来たのですがこちらが打開し、中村四段も開き直って▲2五飛ときたところ。
ここで当初の予定通り△6八角成から詰ましに行きましたが、ギリギリで不詰み。
詰みだと思って進めていて、途中で詰まない事に気が付き、軌道修正もきかず、そのまま奈落の底へ転落しました。

どうも第1図では既に勝ちが無いようで、翻って千日手にするしかなかった、というのが結論。
中盤の攻め急ぎといい、勝ちを焦った瞬間に落とし穴がありました。勝つというのは本当に大変な事。それを実感した一局でした。


順位戦は密かに続いていた前期からの連勝も7でストップ。負けたのは残念ですが、今後につながる敗戦と前向きにとらえて糧にしたいと思います。まだまだ先は長いので、目の前の一局に集中して後半戦も頑張ります。


それではまた
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2010年10月14日

勝浦九段戦

振り駒で後手になり、ゴキゲン中飛車へ。勝浦九段が▲3七銀〜▲4六銀と繰り出してきて、早い段階から戦いになりました。

中盤は難解でしたが踏み込んだのが良かったようで優勢になり、迎えた第1図。後手△が私です。


22.10.13勝浦戦.gif


後手玉は詰めろではないので先手玉に詰めろをかけ続ければ勝ち。手がかりが無いのでどう寄せるか、という局面ですが、△6五桂▲4六玉△4四香が好手順になりました。
普通は「玉は下段に落とせ」ですが反対の例もあるという事。

△4四香に▲3五玉とあくまで上部に逃げようとすると△3三銀がピッタリ。
△4四香に▲3七玉は△2九飛が好手で、端っこのと金が働き出して寄せられそう。
△4四香に合駒は△3四銀としばって寄り形。
△4四香に▲同角は△同歩が詰めろ。

という事で△4四香に適当な手が無く、ここで勝浦九段が投了。64手という短手数でしたが、緩みのない展開だったのでそんなに短い手数だったとは棋譜を見るまで気が付きませんでした。


棋聖戦は前期に続く本戦入りを目指して一つ一つ頑張ります。次も大ベテランの先生で、教わるのが楽しみです。


それではまた
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2010年09月29日

室岡七段戦

振り駒で後手になり、相振り飛車へ。▲室岡七段が美濃、△私が穴熊へと進みました。

序盤の小競り合いで良く出来そうでしたが、逆に室岡七段の猛襲にあってしまいダウン寸前に。
そこでなんとか踏み止まって、難解な形勢で迎えた第1図


22.9.28室岡戦.gif


△1五角と珍しい龍の串刺しが完成したところ。
そしてこの角がここから大活躍。
1五からスタートして、1五→3三→5一→7三→5五→4四→7一→8二とめまぐるしく移動し、最後は3七の地点に突っ込んで相手玉を詰ます原動力となりました。


結果的には逆転勝ち。しかし内容はひどくて反省です。この台詞を前局の時も書いていたので、進歩がありませんでした。その部分も含めて反省です。
しばらく週1以上で対局が続くので、気持ちを入れ替えてまた頑張っていきます。


それではまた
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2010年09月22日

田中(悠)四段戦

先手で石田流へ。振り飛車党の田中(悠)四段なので相振りになるとばかり思っていましたが、居飛車から急戦を仕掛けてきました。

迎えた第1図。大捌きが行われた後。先手▲が私です。


22.9.22田中(悠)戦.gif


△5五歩と銀取りに来たところ。ここは当然▲6七銀が好手。△同銀成▲同金△同馬となると駒損ですが、そこで▲6二飛が切り返しの王手馬取り。そう進めば優勢です。
▲6七銀には△6五桂が最善ですが、それならば十分の戦いでした。

ところが実戦はこの筋が全く盲点で、▲6二桂成からの攻め合いを選択。後手の△7七馬と△6六銀の働きが悪いうちに、そして△5五歩は△5六歩〜△5七歩成〜△5八と、となってもまだ詰めろにならないので、その合間に攻めきってしまおう、という狙いでした。
しかし焦ってはいけません。これは暴発でした。


実際ここから形勢が悪くなり、際どいながらも少しずつ負けでした。
ところが田中四段が時間切迫の中で受けを重視してきたところを、逆に上手く突いてこれしかないという勝ち筋に。最後はトン必至のような形となり、勝つ事が出来ました。


勝ちは転がり込んだものの内容は悪く、反省しきり。リーグも中盤にかかり、まだまだ調子を上げていける余地があると前向きにとらえ、次に向けてまた頑張ります。


今日は昼から将棋会館へ行き、更新が遅くなりました。
今はUst中継を聞きながらブログを書いています。
http://ustre.am/nrv4
王座戦は羽生王座の強さ光る内容でした。動画大盤解説会も大好評だったようで嬉しい限りです。第4局も中継を予定していますが、もし第3局で王座戦が終わってしまうと中止となります。ご了承ください。


それではまた
posted by 遠山雄亮 at 21:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 対局結果 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月16日

北島六段戦・横山五段戦

午前中は北島六段と対戦。振り駒で先手となり、中飛車へ。
この将棋、二転三転、難解な将棋の中で何度も天秤の針が揺れました。
幾度と敗戦を覚悟しましたが、最後の最後に良い手を指せました。


22.9.15北島戦.gif
圭=成桂、杏=成香


先手玉は必至。後手玉を詰ますしかありません。普通に▲7四金と王手すると△9二玉で残りが飛では詰みません。
一見不詰みのようですが、▲6三飛と打ち、△7三歩に▲7四金が好手順。△同玉は▲6二飛成以下詰みです。
【追記】▲6二飛成では▲7三飛成で一手詰みでした。知り合いより指摘あり、修正します。実戦でも気付いていませんでした。

実戦は▲6三飛△7三歩▲7四金に△7二玉でしたが、▲6二飛成から詰まして熱戦を制しました。


午後は横山五段と対戦。ブロックの決勝でした。
振り駒で先手になり、新王位にあやかって振り飛車穴熊へ。相穴熊から小競り合いが続きましたが、上手く捌いて優勢に。
迎えた第2図。銀桂交換の駒得のうえ、大駒の働きも良く、形勢はハッキリ良し。ここで決めに行きました。


22.9.15横山戦.gif
圭=成桂


ここでズバリ▲3二馬と一気に加速。△同金に▲5二飛成と侵入して攻めたてました。
たとえ馬でも守りの金と交換する方が価値が高い、という相穴熊戦らしい例です。
この後龍も切り飛ばして食いつきに成功。押し切る事が出来ました。


というわけで連勝し、二次予選進出となりました。特に午前中の北島六段戦は大熱戦で、これを制したのは大きかったです。その勢いを大切に、更に上を目指して頑張ります。


それではまた
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2010年08月17日

近藤六段戦(7/27銀河戦予選)

7/27に行われた銀河戦予選は、近藤六段との対戦でした。
銀河戦予選の表はこちら
2度の対戦は2度とも相振り飛車で負けており、なんとしても勝ちたい一戦でした。

振り駒で後手となり、相三間飛車へ。お互いに序盤から突っ張った指し手を続け、すごい乱戦に。後手△が私です。


22.7.27近藤戦@.gif


角を打ち込んで香を取りあうという、まさに力戦形、手探りの将棋に。

有利→不利→形勢不明→優勢→危険な決め方
という流れで、最後はこちらの玉が詰むかどうか。


22.7.27近藤戦A.gif


▲5四桂は厳しい手で、△同金なら▲6三銀です。
そこで△7三玉と逃げました。7九に香がいて持ち駒も角銀銀とあり、かなり危ない格好でしたが、幸運にも逃れていたようで、実戦も逃げ切りました。


銀河戦はこれで昨年に続いてのブロック戦出場に。前期は2連勝で負けて決勝トーナメントにあと一歩届きませんでした。今期はそれを超えられるよう、頑張ります。


それではまた
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2010年08月11日

川上六段戦

後手でゴキゲン中飛車へ。序盤で駆け引きがあったものの、結局相穴熊へ進みました。
「持久戦ガイド」であまり良くないと書いた作戦に出ましたが、端の突き合いがあったのでそれを活かしてのもの。良いかどうかは微妙でしたが、結果的には作戦勝ちに。
迎えた第1図。後手△が私です。


22.8.10川上戦.gif


△2四歩と突いたところ。▲同歩なら△2二飛から捌きにいき、互角で捌ければ玉形が勝るので優位をつかめます。
ただこの△2四歩は放置されると△2五歩〜△2六歩・・・と攻めても相手への脅威は乏しい手。
真の狙いは焦らせて攻めてきてもらう事でした。例えば▲5六歩とか来てくれるとそこにカウンターを合わせられます。

実戦は▲2四同歩に△2二飛が実現し有利に。途中明らかな悪手があってリードが詰まったのは反省点ですが、全体を通して上手く指せて快勝でした。


こういう玉が堅い将棋は差がつきやすい、という典型例で、良い方に転がって幸運でした。

これで順位戦は開幕から3連勝。珍しく良いスタートですが、先は長いので1つ1つ頑張ります。


それではまた
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