昨日は先輩棋士とVS。
その中で非常に面白い場面があったので、ちょっと見ていただきたいと思います。
現在先手が▲46飛と王手してきたところ。 △15玉なら▲16銀△14玉▲26桂でぴったり詰みとなります。
そこで実戦は△26桂(!)と詰め将棋のような中合い。▲同飛△15玉▲16銀△14玉と進み、
こうしてみると、先手の飛が邪魔して桂が打てないため後手玉は詰まない。ただ先手の玉も詰まないため、詰めろが続けば先手は良い。
その方針に基づき先手は詰めろをかけてくる。以下▲27桂△42角と進む。
この局面、先手に歩があれば詰み。また、歩を入手すれば受け無し。
しかし先手は取る駒が無い・・・
ただ先手の玉は依然詰まないので、うまく詰めろをかければ勝ち。
しかし実戦は秒読みに追われた先手が間違えて逆転負けとなりました。
で、私はどっちかって? 後手でした。粘った甲斐がありました☆ 切られ役にしてしまった先輩、ごめんなさい。
それにしてもこんな中合いが実戦で現れるなんて…ちょっと信じられませんでした。
夜は順位戦を勉強。 順位戦は不思議なもので、押し迫れば押し迫るほど好局が増えてくる。
昨日はB1とB2が一斉対局。控え室はすごい人で熱気に包まれていました。
本当に熱戦ぞろい。 その中でも一番検討されていたのが▲小野△屋敷戦。超難解な終盤で、対局も終わって2時近くまで検討されても結論が出ない。ずっと後手が勝ちそうと言われていたが、どうしても具体的な勝ちの順がわからない。 結局その判断が間違っていたのかもしれない。結果も先手の勝ちで、将棋の奥深さを改めて感じました。 詳細は週刊将棋等で御覧になってください。
より順位戦を理解していただくためにも状況を整理しておきます。
B1は深浦八段が昇級を決めていて、後1枠を、中川七段と阿部七段が争う。阿部七段は最終戦が抜け番のため、最終戦に中川七段が勝てば昇級、負ければ阿部七段が昇級となります。
また、降級の方は、危ない順に、北浜七段・島八段・先崎八段で、最終戦の組み合わせの関係で、この3人の誰かになりますが、全員自分が勝てば残留となります。 すごいメンバーで、この中の誰かが降級とは信じられません。。
最終戦は3/17に行なわれます。
B2は昨日上位陣が総崩れ。そして急浮上してきたのが、66歳の大ベテラン内藤九段!最終戦に勝てば文句無しに昇級となります。
もしそうなれば空前絶後の大快挙となると思います。毎期勝ち越しされていましたが、年をとると勝てなくなると言われる将棋界において、内藤九段は66歳! 信じられません。素晴らしい事です。
大注目の最終戦は3/10に行なわれます。
最後は囲碁将棋ジャーナルの矢内さんの口調に似た感じですね(笑) その矢内さんは今日、予想通り番組内で照れまくりでした☆
昨日は3時迄検討して、棋士仲間とタクシーに相乗りして帰宅。 さすがに疲れはてました。。
それにしても、あの熱気、熱戦をファンの方に一部しか感じていただけないのは本当にもったいないし歯痒い、と思います。
今日はかなり長くなってしまいました。
それではまた