去年の10/1の記事「棋士生活1年目」
生活面で一番大きかったのは引越しをした事。将棋会館も近くなり、天気の良い時は自転車で通っています。おかげで勉強に行く頻度が上がったようで、それは狙い通りです。
ただし人生初の引越しは予想以上に負担も重く、新しい所に慣れるまでやはり時間がかかってしまいました。
将棋の面では、この一年は去年を思うと良くも悪くも結果を残した一年でした。「ホップ、ステップ」の段階なので、3年目こそ「ジャンプ」といきたいものです。
2006/10/1〜2007/9/30までは21勝17敗。よく指しました。棋士として対局が多いのは良い事なので、これは良かったといえるでしょう。
通算では35勝29敗。5割5分位です。しかし周りの若手棋士を見ていると通算で6割以上勝ってる人ばかり。とても満足出来る成績とはいえず、プロの水に慣れてきたこれから数年が勝負です。
この1年は各地におじゃまさせていただいた1年でもありました。山形(北上)・熱海・岐阜・沖縄・八丈島、他にも大学将棋部やマグロ大会など、各地方で様々な方にお世話になりました。この場を借りて改めて御礼申し上げます。
初めて理事選挙も経験しました。後でも触れる女流問題もあり、嵐の中の選挙でこの時も色々な経験をしました。丸2年運営をお任せするわけですから、選ぶ方も真剣です。選んだからにはある程度お任せしなくてはいけませんからね。色々と、本当に良い経験になりました。
将棋界の理事は、仕事の多さとその見返りがあまりにかけ離れていると感じています。そこが結構「肝」ではないかというのが今回沢山話を聞いての一番の感想でした。
何と言っても一番大きい問題は女流の独立問題。名人戦問題に負けず劣らずの大問題で、私も頭を悩ます事が多くありました。この問題は答えが出たような出てないような状態なのであまり深い事は書きにくいですが、一つ思う事は、今の状態は仮であって欲しいという事。混乱は必至でも、やはり近いうちに一つにまとまる必要はあると思います。
今回の問題は「女流棋士の立場」という事が深く考えられ始めたスタートに過ぎません。どういう形が女流棋士にとって一番良いのか、私自身も常に考え続けなければいけない問題だと思います。
このブログももうすぐ2年が経とうとしています。最近は見ていただく方も増え、嬉しい限りです。これからも自分の日記でありながら、ファンの方にも楽しめるページを作っていきますので、どうぞよろしくお願いします。
またこの1年で新しい棋士関係のブログや将棋ファンのブログが大幅に増えた気がします。私も大体目を通していますが、ネット上に情報が溢れているのは楽しい事。これからもっともっとネット上に将棋の事が増える事を期待しています。
それではまた
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遠山さんのブログは、遠山さんの姿がよく見える点に洋志は好感をもっております。ブログは不特定多数に自己をさらす面があるわけです。だから、どこまで自己を映し出すかは、自ずからブロガーの姿勢に関わっているのだと思います。その辺のバランスがよくとれている点に感服しています。今後とも、よろしくお願いいたします。
若手棋士のブログの中では遠山さんのが一番好きです。
それだけたくさん対局がついていれば、気がついたら、いずれきっと勝率も上がっているのではないでしょうか。
ご活躍をお祈りしています。
棋士ブログの中では、一番バランスよく、わかりやすく、気持ちが伝わる内容だと思っています。
2周年おめでとうございます。これからも頑張って下さい。
中身の濃い日々を過ごしていますね。
勝率5割5分もプロ野球なら優勝ライン(笑)
常に半分よりも少し勝つ。
これが理想だと糸井重里氏も書いています。
プロ棋界ではまだまだ
納得の行かない数字ではありますが、
上がる時はあっても
あまり下がらないようにするのもプロですね。
基本ラインを守っていきたいですね(笑)
コメント欄が荒れないのも、遠山さんがつねに考え抜いて文章を綴っている人であることが、訪問者たちにわかるからだと思います。
芸能界でも、文化人でも、コメント欄閉鎖に追い込まれている人たちは、けっきょくのところ、本人の不用意で無神経な発言が原因なわけで。
その点、遠山さんはずいぶん神経をつかっておられるな、ということがわかります。これからも、なごめるブログを楽しませていただきたいと思います。
将棋の事も楽しみですが、棋士という職業の仕事以外の部分(テニス、ラーメン、ライブなどのお話も)楽しみにしております。
特にラーメンは東京へ行ったときの食べ歩きを旅行の楽しみにしていますので、またの紹介を待ってます♪
すごくファンを大切にしているのが伝わりました。
今では遠山先生の成績をブログや各棋戦の結果をみながら応援しています。
これからもまた頑張ってください!!
こうして皆さんに支えられているのだな、という事を実感し、大変嬉しく思います。
これからも皆さんも私自身も楽しめるブログを書いていきます。