さてお目当てのアジア国際学生将棋交流企画/AISEPの『アジア学生将棋フォーラム』。5日間の活動のフィナーレを飾る参加者による報告会と、各国の参加者と棋士の討論会。
一言で言えば素晴らしい会でした。
流れとしては、主催者・東大教授・所司七段の挨拶。その後は参加者による報告会で、日本はもちろん、シンガポール・香港・韓国・中国からの参加者(皆さん大学生)のスライドを使った報告がありました。
海外の皆さんの報告は、日本にいると気がつかない視点が多くあり、考えさせられる事しきり。対局等を見学して棋士の良さを多く知ったというような報告に嬉しくもなりました。外人の方にそう思わせるのですから棋士も捨てたものではありません。
将棋は他の国の将棋(シャンチー等)と環境面で違いが多くあり、その中でも職業として成立しているのは日本だけだというのは衝撃的な事でした。将棋界は恵まれているという感想にはうなづくばかり。
他には各国の将棋は文化の色合いが反映されているという話も結構出ていました。細かい点は他国の将棋のルールを知らない私には上手く説明出来ませんが、報告を聞くと納得いくものばかりでした。
世界に将棋を広めるというのは容易ではありません。それぞれの国に違った形の将棋(チェスも含め)があるのも理由の一つ。それならば逆に各国の将棋界と日本の将棋界がパイプを作り、相互協力していくのも一つの形なのではないかと、報告を聞いて感じました。
今回のAISEPは素晴らしい企画というだけでなく、学生達だけで主催をしたという事が衝撃的です。金銭面や環境面、様々な困難があったと思います。でもその中でたくましく5日間を乗り越えた事に私は感動を覚えました。主催者はじめ関係者の皆様、参加者の皆様、本当にお疲れ様でした。皆さん輝いていて、羨ましくなるほどでした。
こうした会を開いていただくのは将棋界にとって素晴らしい事。棋士としては、その思いに応えて最大限の協力をしていくべきだと考えます。またこういう事はプロアマの垣根無く交流していくべきだというのも思います。
今回は認知の薄さもあって会場には空席もあり、取材陣も少なかったように感じました。大変だとは思いますが、第2回第3回と続けていって欲しいものです。
参加者の一人の広瀬五段もブログでAISEPの事を綴っています。
まだまだ
ちなみにスピーチはそんなに悪くなかったと思います。中村(太)四段の方が上手だった気もまあしますが(笑)
このAISEPは終了しましたが、これからもドンドン話題になっていく事を期待しています。個人的にはそれだけのパワーあるイベントであったと思います。
それではまた
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私はフォーラムの途中からしか参加できませんでしたが、それでも十分興味深いものでした。わずかな学生のメンバーだけで、これだけの協力の輪ができて、すばらしいイベントになったことに私も感動しました。複数のプロ棋士の方だけでなく、若手のトップアマの方も参加されていたことにも、とても感心しました。是非2回、3回と継続・発展して欲しいですね。ちょうど、11月に北京に出張する予定もあるので、個人的に今回知り合いになった方とも交流できればと考えています。
遅くなりましたが、懇親会で申し上げたとおり、書き込みをさせていただきます。
今回の企画は、内容的にも、また、私個人にとっても、素晴らしいものでした。
その背景には、スタッフ・参加者の強いやる気はもちろん、なにより、日本将棋連盟をはじめ、様々な関係者・団体などからの支援があっただと感じました。
言葉の壁(英語を第一公用語とする参加者・スタッフは数名のみ)と短い睡眠時間(5日間で合計約20時間)などの事情もあり、最後のプレゼンでは、改善すべき点が、多々あったと思われます。
ただ、ここで申し上げたいことは、@参加者・スタッフは、伝えきれないほど多くのことを感じたこと、および、Aプロ棋士など将棋関係者では、立場上言及しにくい将棋の側面につき、鋭い考察及び提言を実現したかった、ということです。
このような企画は、今後とも、何らかの形で継続していきたいと願っています。
色々あって書ききれなかったのですが、私もアマトップの参加には感心しました。一棋士として非常に嬉しい事です。
今後ともよろしくお願い致します。
Mr.Tさん>書き込んでもらって嬉しいです。
まずはお疲れ様でした。フォーラムだけの参加でしたが、素晴らしい5日間であった事を感じました。
@Aに関しては少なくとも私には伝わってきました。
これからも是非とも継続していって欲しいですし、お手伝い出来る事があれば将棋連盟としても協力させていただきたいと思います。
立派な会場おいしい食事、プロ棋士の方もかなりいらして、参加者の学生さんたちはもうずいぶんこなれた様子で盛りあがり、熱気に満ち溢れていました。
短期間で準備してここまでまとめあげたのはほんとにすごい。いいだしっぺのY君は将棋も強いそうですが、好着想とコーディネーター力を生かして大勢の人をまきこんで成功しましたね。
昔の将棋部は将棋を指しているだけで完結してたように思いますが、新しい方面での活躍ほんとにうれしいです。
懇親会では瀬川-阿久津戦も見られてお得でした。
その分、プレ発表会の時間がなくなってしまって残念。AISEPのページを見ましたがまだ発表内容は掲載されていませんね。スタッフ徹夜続きみたいだったからしょうがないけど…