全棋譜は大和証券杯ネット将棋公式HPで
前田八段のコメントも奮っているので、そちらもご注目を。
棋譜だけを見て感想を言うと、58手目後手の△56歩が敗着でしょう。抑え込みたいのに自分から動いては方針に反しています。その悪手を誘発したのが直前の▲75歩△84飛▲76銀の手順。これが広瀬五段の強さなんですね。この動きは、次の狙いがまるで分からないので非常に指し辛い。しかしそれを平然と指してしまうのが彼の持ち味です。とはいえ本人に聞いても「他にやる手が分かんなかっただけっす」とはぐらかされそうですが。
個人的にはこの手順に広瀬五段の強さが表れていると考えます。プロ的に言うと、「暗闇に強い」という事。方針がしっかりしている所(筋に入るもその一つ)ではプロなら間違える事はそう無いんですね。でも全く方針が立たないところではプロでも間違えやすい。
そういう暗闇状態で、広瀬五段は時間を使わずとも正着を指せる、その強さが55手目〜57手目にあたります。ちなみに終盤は綺麗に寄せていますが、そう難しい手は指していません。広瀬五段が時間を使いきらなかったのにもそれは表れています。ただ、そういう局面に誘導したのが上手いわけですね。
ちなみに今広瀬五段のブログを見てみましたが、特にこの辺りは触れられていませんでしたね。終盤をちゃんと解説しているのは読んでいる方に分かりやすく書いているのでしょう。
ちなみに感想戦は普段の広瀬五段と違って結構饒舌ですね。饒舌なのは女の子の前だけかと思っていたのですが(笑)
「自分が負けると団体戦が終わってしまうので、それは何がなんでも避けたかったです」というのは当然ながら良い台詞。最終戦までもつれていって欲しいものです。
次戦はついに登場、加藤九段。ネットでもあの迫力が出るのか、大注目!迎え撃つは千葉五段です。
ちなみに昨日は「ご主人様、王手です。」の収録でした。この番組も段々と認知されてきているようで嬉しいです。メードさん達も頑張っているので、私もドンドン背中を押していきたいと思っています。
それではまた
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