森内名人が相矢倉からペースを掴み優位を築きます。少しずつリードを広げ、王手竜飛車取りの場面はまさに投了級。
郷田九段も逆転出来るとはあまり思ってなかったでしょうが、最善を尽くします。特に謎の中合い△25歩には執念を感じました。
そして郷田九段最後の攻めを森内名人はかわすだけだったのですが、そこで連続ミス。その中で放たれた△27歩。これで形勢逆転。
▲同飛だと△33桂と馬を取って後手玉が寄らずやむを得ず▲同玉だったのですが、△33桂の時にもし▲19香があれば▲15銀以下詰み。
遥か前に△19竜と形作り気味に取ったのが最後の最後に利いたわけで、勝つ時はそういうものなのでしょう。
将棋の恐ろしさを知ると共に、永世名人へのプレッシャーにも思いが及びます。
最終局は28日・29日に行われます。一体どうなるのか、大注目です。
昨日リアルタイムでご覧になれなくて今日の話もイマイチ…という方は是非来週の週刊将棋でご覧になってこの衝撃を味わってみてください。
それではまた
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普通に▲3二と△同金▲5五角の龍飛車取りでも充分な筈。
本譜は▲4五桂に△同歩としたのですが、△4二金と相手のと金を取っていれば、むしろ後手有利な展開になっていたかもしれません。
△4二金に▲6四角の飛車金両取りなら△6九銀があります。また、▲同馬の詰めろには△3二金で凌いでいませんか?