2007年06月15日

勝手に将棋トピックスについて

  時期がずれてしまいましたが、言及しないわけにはいきません。

 「勝手に将棋トピックス」の定期更新が中止されてしまいました。
 今や将棋界で最も有名とも言って良いサイトなだけに、その衝撃は将棋関係ネット界に激震を与えました。私もその一人。
 その情報収集能力や的確な分析は、内部者の私でも舌を巻く事、そしてもちろん参考になる事が沢山ありました。

 個人的には「「仲間だけなら全てはうまくいく」のか」というエントリが一番印象に残っています。私も「「仲間だけなら全てはうまくいく」とは思えない」というエントリを書きました。

 勝手に将棋トピックス休止に関する記事も各地で見られます。そのいくつかを取り上げ引用しながら、私の感想も書いていきます。

 まずは時折当ブログで取り上げる「即席の足跡:勝手に将棋トピックスが…」から。

あれだけのコンテンツを整理することだけでも大変なのに、しっかりした視点の分析や意見も述べられていました。

これがないと、いろいろな人にとって、また業界全体にとってもかなりの痛手だと思います。


 沢山のリンクを集める事は普段からコマめに記事を集め、そしてそれを貼り付けていく事が必要。これは私も時折やりますが結構な労力が必要です。そのうえ適切なコメントもすごかった。もちろん業界にとっても痛手です。

 もう一つ同じサイトから。「即席の足跡:『勝手に将棋トピックス』の価値

mozuさん(勝手に将棋トピックス管理人)の提供してくれる、客観的で正確な情報、そして、バラバラな情報を整理した上で、本来のきちんとした場所に位置づけてくれます。
俯瞰的な視点、将棋への愛情、があるからこそできる技です。

僕らは、mozuさんのサイトを基にして、考えたり、ブログを書いたりします。
その影響力が大きいからこそ、きちんとした情報を共有した上での議論とか、意味のある対話・交流ができます。
僕らが共有できたのは、単なる情報だけではないです。
伝統文化としての将棋の発展・未来に関する、視点、指針、知恵、などもっと大きな意味の部分も共有させてもらいました。

各自勝手な情報に基づいて、違う認識でやりとりしていても、時間が無駄ですし、楽しいコミュニケーションはできにくいです。


 ここ最近将棋関連のブログが増え、そこで議論が交わされる事が多くなってきました。私はもちろん大歓迎ですし、これからもその流れは続いて欲しい。けれど勝手に将棋トピックスのようなまとめサイトが無くなると、この状態に暗雲が立ち込めてしまいそうです。

 また同じエントリで

昨日の記事のコメントで、

>(振られ飛車さん)ただ、感情ぶちまけるサイトと異なり、連盟にとっては煙たかったでしょうね。

どうなんでしょう。
あれほど冷静に述べられると、煙たいという意識もないかも、なんて思います。

↑こう書きました。


 これはどうなんでしょう。少なくとも私はそういう意識を持った事は一度もありません。周りからも聞こえた事はありません。運営しているとなると別かもしれませんが、こういった事で不快に思う事はありません。もっと書いて欲しいくらいです。

 初めて取り上げます。「三軒茶屋 別館:ニュースサイトって大変ですよね

情報の収集と補正、衡平感の確保のために開放されていたコメント欄の一部の人間による私物化はとても困った問題でして、勝手に将棋トピックスさんが休止を決断されるに至った遠因にはなってるんじゃないかと思います。

 他の部分も非常に面白いので是非リンクからたどってください。
 コメント欄に関しては今年くらいに出てきた問題。勝手に将棋トピックスは去年はそうでもなかったと思うのですが、なぜあそこまで掲示板化してしまったのは不思議です。
 ニュースサイトとして将棋界にとどまらず全体でも非常に優秀なサイトであったと思うのですが、その分思わぬ現象が起きてしまったのかもしれません。コメント欄に関しては2007/6/7のエントリでも取り上げています。
 個人的な事情と共に休止の原因であった事は間違い無いと思います。まだ新しい文化なだけに、楽しんでいる全員で作り上げていかなければいけないと思います。

 最後に、私と同じ感想を持っている方がいました。
 「ものぐさ将棋観戦ブログ:勝手に将棋トピックスが休止…

「月刊」、本当に月一回でもよいから、情報収集のほうは放棄されてでもよいので、何か好きなことだけでも書いていただけたら、どれだけファンとしてはうれしいことでしょう。 

 本当におっしゃる通り。時折意見をうかがわせて欲しいです。

 そういえばmozuさんは詰将棋がお好きでしたね。そういう記事もありました。
 「Ma vie quotidienne:残念なニュース

 他にも色々あります。検索にかけると様々な記事がひっかかりました。リンクだけでも貼っておきます。

Takodori's Self-brainstorming How to Promote Shogi Globally:「4周年を迎えて」(勝手に将棋トピックス)を読んで
Cablog Annexs:勝手に将棋トピのはてブ
将棋ファンが読む、将棋以外の本。:勝手に将棋トピックスが休止

 私としても休止は本当に残念です。ただ何かが無くなると新しい事が起こるのがネットの素晴らしいところ。それを期待しています。
 さきほども書きましたが、mozuさんにはまた違う形での登場も期待しています。
 mozuさんがまた書きたくなるような明るいニュースを提供できるよう、我々棋士も頑張らねばなりませんね。


 それではまた
ラベル:将棋
posted by 遠山雄亮 at 21:36| Comment(3) | TrackBack(0) | 将棋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
遠山四段、またまた取り上げていただき、ありがとうございました。

こうやって、(ずいぶん前に書いて自分でも忘れていた)文章を引用されると、(もちろん引用していただくのはかまわないのですが。)あー、もっとこう書いたほうがよかったなあ、いまいちまどろっこしいなあ、って思ってしまいます。

こんなことを想定したら、ひとつひとつの文章を、どこに、どのように引用されてもいいくらい、しっかり推敲して書かないといけないな、とつくづく思いました。

でも、本当にありがたいことですし、またもっと前向きに、もっと真剣に、将棋やいろいろな事象に対する自分自身を見直さないといけない、そして、考えたことを、簡潔に、しっかりと書かなければいけない、と思いました。

また棋界の発展と、楽しいコミュニケーションのために、意見交換、情報交換、よろしくお願いします。
Posted by nanapon at 2007年06月16日 11:09
将棋ペンクラブの特別賞とか贈れないのでしょうか?
Posted by Beaver at 2007年06月18日 14:29
nanaponさん>そういう事気にしあわないで色々書くのがブログの良さですよ。
こちらこそ意見交換等、これからも宜しくお願いします。

Beaverさん>それは私に言われても・・・ 選考者に若手が含まれているかに拠りますね。
Posted by よんだん at 2007年06月21日 00:07
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