序盤で駆け引きがあり、後手の私が向かい飛車に。図面は見やすいように先後逆になっています。私が手前、▲です。

相銀冠に。お互い鉄壁で、じっくりした戦いになりました。ここでは全くの互角ですが、田丸八段の好む急戦調の戦いでは無くなったので、気分的には楽でした。

戦いが始まったところ。お互いに似た陣形なので、この辺の折衝で差がつくと取り返しがつきません。という事でお互いに時間をかなり注ぎ込んで、慎重な進行が続いています。
今▲76飛と銀取りを受けたところ。△46歩と陣形を乱される手があり先手陣はバラバラ。ただ、後手も金銀が玉の周辺に密集している分前に出てきていないので、かなり攻めが軽い。
ここで△46歩▲同金△66角▲同飛△57銀という攻めが見えます。これが飛金両取りで、何もなければ攻めが成功。
しかしそこで▲61飛成△46銀成▲64角が上手い切り返し。

これが両取り。△47金なら▲73角成で飛を詰まして、攻めも切れ気味なので先手良し。
この攻めがきかないとなると、後手も細かい攻めが必要になります。
進んで第4図

△54香と攻めてきたところ。▲55歩△同香▲同銀△同馬とするのは手順に馬を天王山に引かれて面白くない。
ここが勝負所とみて、▲63と△56香▲72飛成、と一気に行きました。駒損になりますが、スピードを重視。駒損はと金で何かを取れば取り返せます。
これが好判断だったよう。読みもありますが、ここは体が反応しました。
良さを実感したのが第5図

▲52と、と攻めたところ。△同歩ならもちろん▲21飛成。△31銀では▲51飛成で、次の▲41と〜▲31とが鬼。
ここで後手に歩があれば、△71歩や△25歩〜△26歩がありますが、歩切れが痛い。
しかも次に▲42と△同金寄▲51飛成△41歩に▲59竜と成香を取る狙いもあります。
これが全部実現して、勝勢に。以下は丁寧に指して押し切りました。
やはり第2図あたりの応酬がポイントだったようです。そして第4図での踏み込みが勝利を呼び込みました。
これで決勝進出。相手は弟弟子の戸辺四段です。同門決戦ですが、ここまで来たら相手は関係無く、自分の将棋を指すだけ。是が非でも本戦トーナメントに出たいので、全力で頑張ります。
それではまた
ラベル:将棋
解説、ありがとうございました。
5図では、確かに遠山陣を持ったほうが指せそうですよね。
やっぱり、将棋でもなんでも、「決断」するときに「決断すること」が重要であることが、解説を拝読してもよく分かります。
決勝戦…もう優勝しかありません。
頑張ってください。応援しています。
乗り遅れまして解説を待っていました(笑)
力戦派の田丸八段は最近好調ぶりを示していますし、大敵だと思いましたが、
得意の展開になったようですね。
少し考察してみます(笑)
結果論ですが第5図まで進んでみますと、
第3図で勝負した方が
アヤがあったような。
5七銀成と入り、7三角成に
4八歩とここに垂らすのはどうでしょう。
7七角の王手もありますが、
3三金寄か1二玉ですか。
5七銀成に4八歩と受ければ4七歩ぐらいですか、
強く同金、同銀成、同歩ですっきりしてしまいますね(笑)5八金でも切れ負けですねこれは(笑)
次もなんとしても勝って本戦トーナメント出場
大いに期待します!
弟弟子とはいえ、渡辺組ですからね(笑)
借りを戸辺四段経由でまずは返しておきましょう(笑)
Danchoさん>決断、それが全てといっても良いかもしれません。一手一手、決断の連続ですからね。
駒落ち好きさん>△48歩に▲84馬とし、△49歩成にも構わず▲81飛とする位で先手が良いでしょう。
渡辺組に借りを返す、というのは先日の対戦相手の事ですね(笑)