2006年11月05日

1年目を終えた今、考察D

 久しぶりにこのお題。今回は「将棋とインターネット」について、です。

 これも1回では終わらなそう。幾つかに分けていきます。今回は「検索と将棋」について。

 言葉やお店を調べる時人はどうするか。この行動パターンが最近変わってきたと言われています。一番現代的なのが
「検索サイトで言葉(お店)を検索する」
でしょう。

 この事をしっかり把握している人はごくわずか。でも考えてみてください。これを読んでいる貴方も結構そうして何かを検索しているはずです。
 となると、将棋に興味を持った人、もしくはある棋士に興味を持った人はきっと検索をかけるはず。
 さてそこで一体どのような結果が出るのか。
 今回は将棋にまつわる検索結果を色々示し、それにより見えてくる物を考察したいと思います。

 まずは「将棋」。これを2大検索サイト『Google』『Yahoo!』で検索してみました。
 Googleでの検索1位は【日本将棋連盟のHP】。これは納得。
 2位以下は
2位asahi.comの将棋ページ
3位将棋ビギナーズ
4位将棋倶楽部24
5位将棋タウン
6位Wikipediaの将棋
 といった感じ。ちなみにGoogleは被リンク数の多いサイトほど上位に来るはずです。
 ブログでは瀬川ブログがトップで35番目くらい。渡辺ブログが72番目くらい。私のは300位まで見て無いので諦めました。

 Yahoo!での検索1位はやはり【日本将棋連盟のHP】
 2位以下は
2位将棋倶楽部24
3位将棋タウン
4位将棋ビギナーズ
5位Yahoo!ゲーム:将棋
6位ハンゲームー将棋
 といった感じ。Yahoo!の順位付けはある程度人の目が入っているはずです。なので注目度の高いサイトほど上位に来ます。

 この二つを見て、共通して入っているのが「日本将棋連盟のHP」と「将棋倶楽部24」と「将棋タウン」と「将棋ビギナーズ」の四つ。
 「将棋タウン」と「将棋ビギナーズ」がこれほど上位に来ている事に驚きました。
 「将棋タウン」は将棋関連のHP。非常によく出来ています。かゆい所に手が届くようなサイトでお薦めです。
 「将棋ビギナーズ」は初心者用サイト。どうして検索上位に来たのかよく分かりません。サイトとしてはよく出来ていると思います。日本将棋連盟のHPに設置しておくべきページであるとも思います。

 ちなみに日本将棋連盟のHPがどちらもトップなのは、恐らく将棋関連のサイトがとりあえずリンクを貼るからだと思います。
 しかしそれに応えるだけのページであるかというと、非常に疑問が残ります。早急な手直しが必要だと思います。また、英語のページが無いのも時代遅れであると感じています。

 Googleでasani.comが2位に来たのは、それだけ各地でリンクされているという事で、これはそれだけ素晴らしいサイトだという事を示しているのだと思います。ちなみに名人戦棋譜速報は有料サイトなので、なかなか上位にはランクされないでしょう。ここに有料サイトの痛いところがあるでしょう。

 さて「将棋」という事では、『Wikipedia』と『はてな』でどのように解説されているかも調べてみましたが、どちらもなかなかしっかりと解説されていました。
 Wikipediaの将棋 はてなの将棋

 ちなみにWikipediaで「将棋」で検索すると関連記事が600件以上出てきて、これもなかなか。
 そして「将棋」は21ヶ国語のWikipediaで紹介されているとも出ていました。読めない国名も(たぶんアラビア語)。。

 
 長くなってしまいましたが、調べると色々と出てきて面白いものです。
 Googleで他にも幾つか検索してみたのでその結果を。

 「遠山雄亮」
1位ファニースペース
2位日本将棋連盟のHPでの棋士紹介ページ
3位将棋パイナップルでのエッセイ
4位勝手に将棋トピックス(今までの考察の事)
5位ブックスペース
ちなみに6位はブックスペース@wiki

 2位に棋士紹介ページが出てきたのにはホッと一息。これでもし私の事に興味を持って検索していただくと(Googleでは)、ブログ→紹介ページと行くので、かなりの事を分かっていただけそうです。

 将棋界を代表する方はどうでしょう
 「羽生善治」
1位Wikipediaー羽生善治
2位応援ページ
3位日本将棋連盟のHPでの棋士紹介ページ
4位週刊東洋経済TKプラス『週刊東洋経済』:「Web2.0」特集の特別版
5位玲瓏:羽生善治(棋士)データベース

 Wikipediaが1位というのがさすがは超有名棋士。検索結果総数は637,000件で私の約40倍(私は18,100件)。この検索結果総数は将棋の検索結果総数の約半分(将棋は12,700,000件。【追記】さすがに半分ではなく、1/20でした。そりゃそうですね笑)。単純に考えると将棋関連の半分の記事は羽生三冠関連という事になりそうです。

 女流を代表する「矢内理絵子」では
1位応援ページ
2位ブログ「メジャー取りに王手」
3位Wikipediaー矢内理絵子
4位日本将棋連盟のHPでの棋士紹介ページ
5位女流棋士会のHPでの棋士紹介ページ

 ここで注目すべきは紹介ページの順位。ページの質では女流棋士会の紹介ページの方が上ですが、それでも日本将棋連盟のHPは強いようです。

 最後に、もし道場に行きたい、と思った方が検索するとしたら、を考えてみました。
 「道場 将棋」で検索してみました。
1位将棋倶楽部24
2位インターネット将棋道場
3位全国将棋道場案内
4位「将棋道場」ホームページ
5位西日本将棋道場連合会
6位近代将棋道場
7位超!初心者将棋道場

 1位と2位に倶楽部24関連が並んだところにまず注目。ネット上の道場としてダントツの1位に君臨している事がうかがえます。
 3位のサイトは道場を詳しく出しています。元は上にもあった「将棋タウン」です。
 4位のサイトは将棋ソフト。5位のサイトは西日本の道場の案内ページ。
 6位のサイトは近代将棋の主催するネット将棋サイト。もうちょっと上にあるかと思いました。
 7位のサイトはその名の通り。なかなか面白そうなサイト。現在お休み気味なのが残念。

 さてここである事が浮かび上がります。道場関連で日本将棋連盟が関連しているのが上位に一つも無いのです。
 特に3位のようなサイトが日本将棋連盟のHP所属ではない、という所に大きな問題があります。

 
 こうして色々と検索結果を出してみて、よく出てくるのがやはり「日本将棋連盟のHP」と「将棋倶楽部24」
 この二つがネットでの「将棋」では重要なキーワードのようです。

 「日本将棋連盟のHP」に関しては、時折コメントでも苦言をいただきますし、現在のシステムではまずいのは確か。
 現在リニューアルの話も出ているので、ここでビシッとした物が作れるかどうかは、これからネットの「将棋」で中心になれるかどうかという事につながってきそうです。
 具体的には、検索上位にも来ている「将棋タウン」をお手本としたページにするのが良いと思いますが・・・

 「将棋倶楽部24」はスゴイですね。本当にアマチュアの方に支持されているのだな、と改めて感じ勉強になりました。倶楽部24についてはまた違う「ネットと将棋」の時に触れたいと思います。

 「ネットと将棋」はまだ出現して間もない問題。しかし現在最重要課題といっても良い問題であるはずです。
 そんな中、将棋界で危機感はほとんど無く、時代の流れに乗れてない事この上ないです。ただ、そういう所が将棋界の良い所とも言えるかもしれません。まぁ私はそれでは嫌ですが(苦笑)

 「ネットと将棋」については、また日を改めて別の角度からも考えてみます。


 それではまた

 
 
ラベル:将棋
posted by 遠山雄亮 at 17:21| Comment(14) | TrackBack(0) | 長考 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
遠山先生の考察シリーズ、
本当にわかりやすくていいですねっ。

今の将棋界の問題もわかるので、
とってもためになります。

Posted by こてくん at 2006年11月05日 19:41
なるほど!大変面白く読ませていただきました。
息子が初心者の頃よく関西将棋会館ホームページの初心者コーナーにお世話になったことをなつかしく思い出しました。将棋タウンも以前はよく見ていましたが、最近はもっぱら各棋戦の中継を見ています。最近中継のコメント欄や応援サイトがますます充実してきましたね。続編、楽しみにしております。
Posted by まーママ at 2006年11月05日 21:24
「矢内理絵子」で検索ですか(笑)
思わずなんだか笑ってしまいました。
考察、興味深いです。
ちなみに私は将棋タウンの詰め将棋しかやっていない、というぐらい詰め将棋嫌いのやらない派(笑)です。
でもあそこの詰め将棋はほどよい難易度と良質で解きやすく私は長続きしています(笑)
これに森先生の詰め将棋も加わることになりました(笑)大変ですので息切れしないように眺めながら(笑)やっていきたいと思います。
Posted by 駒落ち好き at 2006年11月05日 22:25
羽生さんのヒット件数は将棋のヒット件数の半分じゃなくて20分の1ですよ。
Posted by m at 2006年11月06日 06:24
一般の人にとっては、「羽生善治」よりも「羽生名人」かもしれませんね。いろいろゴタゴタしてますが、名人のブランド力は高いです。

しかし、KANSAI-SHOUGI.COMhttp://www.kansai-shogi.com/は全然上位に来ませんね。ちょっと見にくいですが、日本将棋連盟HPよりは楽しめるはずですが・・・
(私が好きなのはウェブマガジンの将棋アーカイブスです。http://www.kansaishogi.com/webmagazine/index1.htm
でも、ウェブマガジンの配信はやめちゃったんですよねぇ。。もったいないような気も。)
Posted by じゃがりんぽ at 2006年11月06日 20:07
面白い考察ですね。研究に値するかと思いました。
私は将棋倶楽部24と日本将棋連盟がいかに関わっていくのか、興味深く見ています。
将棋倶楽部上でのプロ対局やアマチュアへの指導対局があれば、かなり嬉しい。
次回の考察に期待です。
Posted by いしのひげ at 2006年11月06日 20:27
私は最初、ウィキペディアでプロ将棋界の事(主な棋士、棋戦のシステム)を勉強しました。

ウィキペディアの将棋欄はよくまとまっていると思うんですが、不満なのが紹介されている棋士の少なさ。オフィシャルの年鑑よりも、ウィキの棋士紹介欄はその棋士により親しみが持ちやすい内容なんで。もったいなぁ。って。遠山さんのもありません。

暇な将棋マニアの方まとめてくれないかな。


Posted by サッカー&将棋ファン at 2006年11月10日 17:58
こてくんさん>ありがとうございます。これからも分かりやすさを心がけて書いていきます。

まーママさん>中継のコメント欄は本当に素晴らしく、私もかなり活用しております。しばらく後になりそうですが、続編も是非お楽しみに!

駒落ち好きさん>森六段のブログにコメントされてましたね。あれだけ毎日詰将棋を更新されるのは凄すぎます。。私も森六段の詰将棋を毎日解いています。良い問題が多く楽しいですね!
Posted by よんだん at 2006年11月12日 12:54
mさん>ご指摘ありがとうございます。

じゃがりんぽさん>書き忘れましたが、関西のHPが全然上位に来ないのは意外でした。やはり「将棋のHP=日本将棋連盟のHP」なんでしょうね。
メルマガは終わってしまったんですか。初めて知りました。メルマガこそやらなくてはいけない事の一つですね。

いしのひげさん>将棋倶楽部24と日本将棋連盟は既出の報道の通り、提携という形を採る事になりましたので、その結びつきはより一層強くなる事でしょう。次の考察ではその事に触れてみたいと思っています。

サッカー&将棋ファンさん>wikipediaで将棋界の事を勉強した、という方に私は初めてお会いしました!確かに将棋に関して一番まとまっていると思います。紹介される棋士の少なさは、その知名度の低さからきているのでしょうね。改善しなければいけないですね。
Posted by よんだん at 2006年11月12日 13:02
サッカー&将棋ファンさん
将棋棋士の食事とおやつhttp://gesb4.hp.infoseek.co.jp/hiruyuuoyatsu/
というサイトもあります。こちらも楽しめるかもしれません。
年鑑の時も書きましたが、棋士の紹介本が出てもいいのに・・・と思いますね。
Posted by じゃがりんぽ at 2006年11月12日 17:10
じゃがりんぽさんありがとうございます。
大いに楽しませて頂きました。
こんなサイトがあったとは…。

週将のタイトル戦欄ではプレーヤーの食事とおやつが記載されています。サッカー選手の飲んだスポーツドリンクを記載するサッカー雑誌なんてありません。これも独自の文化ですね。

でもあの食事とおやつ読むと自分も検討室あたりで見守っているような気にされられるから不思議。

遠山さんいつも丁寧なお返事ありがとうございます。これからも初心者の視点で感じた事をたまに書き込みたいと思います。
Posted by サッカー&将棋ファン at 2006年11月12日 17:44
サッカー&将棋ファンさん
楽しんでいただけたようで良かったです。(^^
↓の将棋雑話や観戦記も面白いので、よかったらどうぞ。また何か面白いサイトがあったら、紹介させていただきたいと思います。
東公平将棋雑話http://www.pat.hi-ho.ne.jp/~kouhei-higashi/index.htm
Posted by じゃがりんぽ at 2006年11月12日 19:32
週刊将棋に、掲載されて此方を見ました。
将棋倶楽部24のコメントも参考になりました。
一緒にという力強い一言に、感じ入りました。
棋界を盛り上げてください。
Posted by 房総の住人 at 2006年11月12日 21:54
じゃがりんぽさん>色々なサイトがあるのですね〜。私も勉強になります。棋士の食事までサイトになってしまうとは・・・ 確かに食事を見ても当時の事が思い出されますね。

サッカー&将棋ファンさん>なるほど、独自の文化かもしれませんね。タイトル戦のはそんなに意識があって出していたわけでは無いでしょうが、食事の記述があると現場にいた気になりますよね。
これからも書き込みしてください!

房総の住人さん>ありがとうございます。これからも是非ご覧になってください!
棋界を盛り上げられるよう微力ながら頑張ります。
Posted by よんだん at 2006年11月13日 15:11
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