2012年03月16日

三浦八段戦

振り駒で後手になり、ゴキゲン中飛車に。
流行の「超速」で対抗され、こちらが穏やかな対策を採ったことで相穴熊の持久戦になりました。

序盤で失敗しましたが、なんとか持ち直したと思ったのが図。夕食休憩の局面です。
後手△が私です。


2012.3.15三浦戦.gif


常識的には△4七銀成として中央に使いますが、△2七銀成がこの際の好手。
以下▲2一歩成に△2八成銀として桂香を拾いに行きます。
効率の悪い攻めですが、端の位など玉頭戦でこの桂香が威力を発揮すれば銀の顔も立ちます。

ここを境に流れは良かったのですが、自然と思った手が疑問という難しい将棋で、2度チャンスを逃しては勝機も去りました。最後はピッタリ1手負けでした。

この将棋は後日観戦記者の上地さんによる観戦記が日経新聞紙上に掲載されるので、全棋譜&詳しい解説はそちらをご覧ください。


またしても上位棋士の壁に跳ね返されてしまいました。
今期はいい所までいった棋戦は多かったのですが、全て上位棋士に負かされ、結局一つも結果が出ませんでした。残念です。

昔と比べればだいぶ詰めたはずの実力差も、まだまだということを今期は痛感しました。
辛いですが、現実を見据え、自分に足りないものを埋めていけるよう、また取り組んでいきます。

今期はまだ残り2戦あります。来期へ向けて、いい形で終われるようまた頑張ります。


それではまた
posted by 遠山雄亮 at 10:35| Comment(5) | TrackBack(0) | 対局結果 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
熱戦、大変お疲れさまでした。前日に、素人願望で、遠山先生の新手からの急戦で快勝!…なんて書き込みましたが、実際は三浦先生からの急戦でしたか…。今年、渡辺竜王を負かした遠山先生にとって、A級棋士にも勝てる目は十分だと思うのですが…二度もチャンスを捕まえれなかったのは、悔いも残ると思います。
ただ、連続で、ご自分の指された将棋が大きく取り上げられる事は何よりですよね。並べて勉強いたします。
個人的には谷上先生や郷田先生の将棋や棋風が好きなので、是非遠山先生に対戦してもらって(それも勝利して…)、いつもよりちょっと詳しい自戦記などを、このファニースペースで読ませて頂ければ…と楽しみにしております。
平畑学
Posted by 平畑学 at 2012年03月16日 20:52
いやはや。なるほど2七ですか。勝っていれば会心譜になっていましたね。惜しい一局でした。序中盤や寄せの部分ではかなり渡り合えるようになられたかと見受けます。上位相手には最後の一歩手前、「難関」を最善手で乗り切らないとなかなか勝てませんね。上位クラス相手には精緻な読みだけでなく、勝負所で指がいい所に行く感覚も欠かせませんね。引き続き期待しております。
Posted by 駒落ち好き at 2012年03月16日 22:18
対三浦八段戦、残念な結果でしたね。
図面を見ると飛車が隠居してて後手苦しいようにも見えますが、桂香を拾って端攻めで勝負、という大局観は、プロなら当然の読みかも知れませんが、アマチュアには参考になる考え方と思いました。
王座戦の枠抜けという(隠れた?)大一番で負かされたのは痛恨でしょうが、まだまだ強くなる余地はあると前向きに行きましょう。
これからの奮闘を応援しています。


Posted by 1968 at 2012年03月17日 11:30
初めて書かせていただきます。先生の中飛車ガイドの2冊を片手に出勤しています。
(もう20回以上読んでいるのですが、なかなか生かせず)
本局、お疲れ様でした。アマの間でも超速が出始めていますが、まだ居飛車側もぎこちない感じがします。(あくまでアマ初段前後のことですが)
先生の対局や久保先生、戸部先生の棋譜を並べて勉強していきます。
本局も何回も並べてみます。これからもブログ楽しみにいますので、頑張ってください。

Posted by 石田中飛車 at 2012年03月18日 18:15
惜しかったですねー!

そっちへ成って桂香拾うですか、なるほどですねえ。
Posted by 津野 利行 at 2012年03月18日 21:09
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