という事でもう一日、「将棋をより楽しんでいただく」事について書きたいと思います。
昨日<東京出身で新潟に移住し、地元に根付いた活動をしている大平五段>と書きました。
これをもう少し深く掘り下げてみます。
今まで私が最良と思っていた、棋士がその地域に出向き、指導その他で親交を深める、という事はもちろん悪い事では無いと思います。というよりそれが求められていないようなら『棋士はいらない』という事になってしまいます。
しかしそうのようなお付き合いではどうしても距離が生まれる。
もう少し棋士側から近づいていくべきではないか、という気がしている。それが大平五段の行動につながるわけだ。
つまり、棋士が地方に住み、アマチュアの方と一緒に普及をし、その中で指導もし、汗を流す、という事。
これが非常に良い事ではないかと思うのである。
昨日から大平五段の例ばかり出しているのは、つながりのある棋士でそういう試みをしている人が他にいないから。もちろん他の棋士でそのようにしている方もいらっしゃいます。
漠然とですが、将来的には47都道府県に棋士が散らばり(本当は海外も含め、と言いたいところです)、各地域に根付いた活動をしていく事が良いような気はしています。少なくとも現在のように、東京と大阪に棋士が集中し、イベント等もそこに集中している姿は正しい姿ではないと思います。
こう書くと「じゃあお前が率先してやれ」という声が聞こえそうですが、ハッキリ言って今その気は全くありません。何故か、は本題からそれてしまうのでまた日を改めて。
ここまでは「将棋をより楽しんでいただく」ために棋士がどう関わるべきか、について考察してきた。
補足として、現在のアマチュアの方への制度(支部や指導員制度)については、不備等もあるかもしれませんが、今理事の方々が改革をしているところであり、長い目で見ていただければと思います。なのでここでは触れない事にします。
さて棋士が直接関わる以外では、良い将棋をお見せして喜んでいただきたい、という事がある。
つまりTVやインターネットや紙媒体を通して、これから先どのように見ていただくのが良いのか、という事である。これは「将棋をより楽しんでいただく」ために必ず必要であり、そして将棋連盟にとっても必ず必要な事。
ただこれも書くと長くなってしまいそうなので、また後日にしたい。特にインターネットでどう将棋を見せていくか、という事は将棋連盟が早急に考えなければいけないテーマであると思うし、機会があればじっくりと取り上げてみたいと思う。
こうして文章にすると、自分の気持ちの1割程度しか出せなくて苦しくも思う。ただこうして棋士も色々と考えているのだ、という事だけでも伝わって欲しいと思う。
「後日」や「日を改めて」と書いたテーマを整理すると、
・将棋をより多くの人に知っていただく事について
・「棋士」というものについて(何故地方に行く気が無いのか、という事)
・将棋を見せる媒体について
・インターネットと将棋
こんなところでしょうか。書けば書くほどテーマが増えていく気もしますが、まぁ特に構想もないまま、今の思いを書いていこうと思います。
それではまた
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たまに、将棋指したいなあと思うのですが、近くに全然道場がありません。将棋を覚えた子供たちや大人が気軽に指せる場所が増えてくれるのが一番嬉しいです。
たまに将棋指したいなと思うのですが、近くに全然道場がありません。将棋を覚えた子供たちや大人が気軽に指せる場所が増えてくれるのが一番嬉です。けっこうルールを知っている人は多いです。
ルールを知っている人にいかに将棋に興味を持っていただくか、これは将棋界の大きな課題ですね。
Kさんへ
もう知っていらっしゃるかもしれませんが、
http://www.shogi.or.jp/sibu/index.htmlとhttp://www.shogitown.com/dojo/top-d.htmlを一応置いておきます。
関係ないですが、インターネットのサークルも面白いですよ。たまーにオフカイとかもありますし。たくさんあるので、将棋クラブ24の大阪道場を覗いてみてサークルを決めるというのをお薦めします。気軽に声をかければいいと思います。
http://www.shogidojo.com/links/24circle.htm
今、思ったんですが、プロ棋士主催のインターネット将棋サークルや支部があっても良いと思います。平日はインターネットで仲間と気軽に将棋、休日は大会とかどこかに集まって将棋を指すとか。うーん、難しいかなぁ(^^;
私は以前から、ファンクラブ会員となって、年に一度抽選で指導が受けられる、などという会があると面白いと思っています。
会員交流会もできるだろうし。
なるほど。確かに私もリアルでの友人の紹介がなかったら、サークルには入らなかったです。
うーん・・・そう考えると日本将棋連盟公認のインターネット将棋サークルっていうのがやっぱりあってもいいと思っちゃいますね。日本将棋連盟公認というブランドが必要です。入るのも相当厳しくして、安全なサークル。入る人は結構多いと思いますけどねぇ。
関係ないですが、指導棋士の方がネットでも指導対局してくれるそうですよ。一応貼っておきます。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~shimaken/index.html
以前練馬に将棋教室・・・という話しをしてましたが、近代将棋の加賀さやかの記事を見たら江古田の駒と言うお店で飯塚先生がやるらしいですね。飯塚先生は子供将棋スクールもやっていらっしゃる方です。
http://kodomosc.exblog.jp/4933984/
http://kodomosc.exblog.jp/5830415/
HPも見つけたので貼っておきます。将棋の情報はまったくないですが、掲示板を見る限り、将棋が指せるお店なんでしょうか?
http://koma.mails.ne.jp/
全国将棋道場案内というサイト(元のサイトも)は私も初めて知りましたが、素晴らしいサイトですね。
ちなみに「駒」は私も時折行っております。知り合いの方がよくいらしてまして。我が家からかなり近いのもありますし。教室は今年の冬位からを予定しているようです。
kさん>ファンクラブ会員というのは前から出ている話なのですが、なかなか進んでいないようです。おっしゃるようにそこで交流が出来たりすれば面白いですね!
<ではファンの方にとって一番良い事は何か。この事に対する認識の間違いを私は最近気付かされた。
私はそういう、棋士とファンの方が触れ合う場が増える事が最良の事だと思っていた。棋士が支部や教室に行き、指導し、そしてお酒を酌み交わす事が良い事なのだと思っていた。
ところが先日の東北での会議に参加させていただき、それだけでは最良とはいえない、と気付かされた。
しかし一番最良な事はまだ明確には分かってない。それはこれから模索していく。ただ、もしかしたら、東京出身で新潟に移住し、地元に根付いた活動をしている大平五段の行動は見習わなくてはいけないのかもしれない。そういう地域に密着した活動こそ最良の方法に近いのかと思うからである。
しかしこの事を認めきれないという事もあり、それはまたいつか触れたい。>
とありますが、いくら正しい事を言ったとしても、人づてに聞いただけで実際に現場を見てないのでは、言葉に重みというか深みがないような気がします。
(すいません。厳しい言い方ですが、私にはこうしか言えません。http://chama258.seesaa.net/article/25743147.html#commentでもそういう感じのコメントは出しているのでどうかとは思ったのですが。もちろんこういうことを書いていることが悪いといっているのではありません。非常にいいことだと思いますし、勇気が居る事だと思います。ただ、それだけで止まってしまっては・・・という事を言いたかったのです。もちろん遠山先生はこれから進み続けるかと思いますが、そういう予定が具体的に書かれていなかったので、つい書いてしまいました。(^^;
駒は将棋関係者のお店なんでしょうか?加賀さやかさんも行かれてるそうですね。
http://d.hatena.ne.jp/kaga_sayaka/20061027
しかし例えば将棋連盟の内部でしている仕事をどこまで公開して良いのか、という問題があります。具体的に書きたい事を抑えて書いている場合もあるのです。また、地方に行くという話は、今のところ色々な事情もあり実現出来ない事も了解していただきたいです。
まだ目に見える形になったものは少ないですが、これからもファンの方はじめ将棋界が良くなるよう、私は頑張っていきます。応援のほど、よろしくお願いします。
冷静に考えれば、書いていない、書けない中で遠山先生が努力している事ぐらい、すぐわかるのですが・・・
『ブログ上での棋士、遠山雄亮』
『リアルでの棋士、遠山雄亮』
『一人の人間としての、遠山雄亮』
この3つを私は恥ずかしながら、忘れていたようです。以後気をつけます。
私自身、なかなか言っても実現できない事だらけです。将棋界自体、なかなか強固で出来ている、という事もあります(苦笑)最近の若手はやる気のある棋士が多く、私自身嬉しく思いますし、これからはきっと明るい世界になっていくであろう、と強く思っております。これからもよろしくお願いします。
いきなり質問なんですけど、振り飛車御三家と現在のプロの若手振り飛車党の違いってなんでしょうか?
何と言うか差はあまりないように見えるんですけど、差がある…というか。
経験と終盤力の違いなんですか?
おしえてください
御三家を超えられるよう、頑張ります。