さて昨日の将棋会館では奨励会試験が行われていました。奨励会試験は大きく分けて2つの段階があります。
まず受験者同士で対局。6局指して4勝すれば1次試験通過。
そして2次試験で奨励会員と3局指し、1勝すれば合格となります。
受験者同士というのは、当然実力差がほとんど無い人同士の対戦なので、求められるのは精神力だと思います。受験者はパッと見、10歳〜15歳くらい。そんな子達にそのような試練を与えるのは、見ている方としては辛いです。
ただそれもプロになるためのハードルの一つであり、そうして奨励会には今年も新入会員が誕生します。
そういう私も13年前の今頃、中学2年生の時に奨励会を受験しました。
当時は1次試験は3勝で通過でした。
私は初日の3局を全勝して、早々と1次試験を突破。二日目は最初勝って4連勝となり、次の対局でやはり4連勝の人と対局。これに負けて4−1となり、1次試験を終えました。
そしてその後面接がありました。今思い返すと、確かその面接の先生は、先日対局した大野六段だった気がします。その時「2次試験で好成績を挙げれば5級で入会になる(普通は6級で入会)」と言われた記憶があります。
そして運命の2次試験は(記憶が正しければ)、6級受験の私にとってはきつい手合いとなる、4級の人2人だったと思います。その片方は確か横山現四段、もう一人は三段まで行って辞められた先輩でした。
この二人に私は連敗。子供ながらに目の前が真っ暗になった記憶があります。
そして最終戦。相手は5級の人。記憶が正しければ、相振り飛車で、相手の穴熊を一気に攻略して攻め倒した、という感じでした。
もしこの一局を負けていれば、私はきっとこの道を進む事は無かったと思います。そうした意味で人生を占う一番であったと思います。
平成5年入会で現在プロになっているのは、佐々木五段(関東)・片上四段・島本四段(以上関西)・矢内女流名人・千葉女流王将・竹部女流三段、私含め全部で7名。皆13年来の付き合いなわけで、ノスタルジックな感じを覚えます。
そしてまだ三段リーグで頑張っている人も数人。今日三段リーグが行われていて、是非とも頑張って欲しいです。 表はこちら
それではまた
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中一でそのレベルだと厳しいだろうと思ってました。受かって欲しいですが、して欲しくない気持ちもあります。まぁ本人とご家族が決めた道ですから、周りがとやかく言うことではないんですが(^^;
どうなる事でしょうか・・・・
実際に夢をかなえられた努力はさらに素晴らしいです。
したいこととできることは中々一致しないのが普通だと思います。やらなきゃできないから努力するわけですが、やりかたが悪いのか果たせない人の方がはるかに多いですもんね。
私は初段を目指してますが、まだまだ努力します。
奨励会は受かる事よりもその後の本人の努力が何より大切だと思います。本人は頑張りたい、と思っているのですから、是非温かく見守ってあげてください。
いしのひげさん>そうですね、かなり若い頃に将来を決めるわけです。私も素晴らしいと思いますが、反面やや怖いとも思います。
私もまだまだ勉強不足なので、もっと努力していきます。
まぁ、本人次第でどれぐらい伸びるかわかりませんもんね。元奨励会の方から奨励会は遊びとの戦いと聞いたことがありますw
奨励会は遊びとの戦い、ではありません(笑)空いている時間をどう過ごすか、が大切なのです。まぁ間違ってはいませんが(苦笑)