村田六段は左美濃にかまえ、お互い美濃囲いでの戦いに。
中盤、チャンスとみて踏み込み、一気に激しくなった第1図。
先手▲が私です。

今△3三銀とと金を払って手を戻したところ。先手玉は詰めろですが、豊富な持ち駒を駆使すれば詰めろ逃れの詰めろや、手順によっては即詰みに撃ち取れるはず、とかなり前から想定していた局面でした。
ところがいざこの局面を前に長考するも勝ちが見つからず。
焦る中指した手順が最悪で、あっさり負けになりました。
結果的には、勝ちとみて踏み込んだ第1図が、感想戦で出た結論は負け。
となると踏み込んだ判断が間違いだったということ。大局観が悪かったようです。
踏み込みと落ち着き、紙一重で難しいもの。
ただ前局の泉七段戦でも同じことがあり、全く反省が生かされていませんでした。
勝ちへの気持ちが少しでも急くと転落する、プロ将棋の厳しさを痛感しました。
今期の竜王戦は終了。5組本戦でも同じような過ちで藤倉四段に負かされており、大変残念です。
なかなか昇級に手が届きませんが、また来期頑張ります。
そして対局はまた来週火曜日と迫っています。気持ち切り変えて、次に向かいます。
それではまた
とても分かりやすい自戦記だと感じました。(将棋自体が分かりやすいという意味ではありませんが)
遠山先生が自戦記集を出版されたら、【永世竜王への軌跡】とはまた別の意味での名作になるのではないか・・・という気がします。