序盤は抑え込まれ気味で苦しい展開でしたが、徐々に盛り返して迎えた図
後手△が私です。

少し前に金桂交換を果たし駒得に。ただこちらの大駒は抑え込まれ気味。対して先手陣は馬がいます。
総合的にみて難しい局面です。
ここで△5六歩と歩を垂らして手を渡したのが、良くも悪くも自分らしい一手。
効果としては▲5六桂の両取りを防ぎつつ△5七歩成で敵陣を乱す手を見るというもの。
ただ相手に手番を渡すので怖いところ。実戦もここから端に猛攻を仕掛けられました。
以下はその端攻めをうまく逆用して優位を築き、△5七歩成のタイミングを誤っておかしくするものの、際どいところを逃げ切って制することが出来ました。
この△5六歩は鋭さには欠けるけれども、全体のバランスを保つ自分らしい手で、印象に残っています。
リーグ入りを果たして表を見たとき、深浦九段との対戦に目を奪われました。なにしろ前王位とリーグ最終戦という注目される舞台で戦うわけですから。
そこで目標を立てました。最終戦に緊張感を保てる成績を4回戦までに残すこと。その上で深浦九段と良い内容の将棋を指すこと。
その目標を胸に、リーグ入りを決めた1月から過ごしてきました。
目標が実現出来て、しかも最後結果にもつながったので自分としてはこれに勝るものはありません。
この一戦にはある意味1月からずっと想いを寄せていたわけで、結果的には消化試合となって注目される勝負ではなくとも、自分にとってとても意味のある1勝です。
リーグ全体ではあと一歩というところでした。でもこの一歩は遠いです。
その一歩を埋められるよう、そしてその先を目指せるよう、これからも頑張ります。
それではまた
前王位に勝ったなんてすごいです。
次は是非タイトル戦を待ち望んでおります。