理事会からの。
そう、名人戦問題について、です。
内情は話せませんが、棋士もかなりの数参加しており、しっかりとした議論が交わされていました。
そして、一昨日は対局だったのであまり詳しく知らなかったのですが、昨日ネット等で調べ、共催の話をちゃんと知りました。
もう既に、一つの案として新聞社さんに出された物なので、個人的な感想は述べません。
私としては、ただただ良い方向に行くよう祈るのみです。
これまで色々な方達とお話をし、色々な事を考えてきた。
棋士になって1年もたたずにこの騒動が起き、最初は正直言って目眩がしたが、自分なりに懸命にやってきた。
そうする事で、この問題を通して見えてきた事もかなりあり、その事については良かったと思っている。 この問題について話をしたりして、新たな良い関係が築けた事もあった。
この問題についてはある程度の考えがまとまりつつありますが、まとまると分からなくなる事もあり、それがまた難しいところ。
後は情勢を見つつ、これから将来、将棋界がそして自分自身がどう行くべきかを、しばらくは対局も無いし、ゆっくり考えていきたい。
そしてある程度納得のいく形を自分の中に作って、5/26の棋士総会にのぞもうと思う。
今日は名人戦第3局の二日目。解説会やネット中継等で是非御覧になってください!
ファンの方々には将棋界のごたごたではなく、将棋盤上での素晴らしい戦いを堪能していただきたい、と強く思います。
なのでしばらくは名人戦問題についての話はしないつもりです。
来週は楽しみな事がいっぱいあるので、そこまでは全力で。土曜は将棋会館の道場で指導対局やってます!
それではまた
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いにしえの兵法書が教えるとおり、相手に退却の機会も与えず一方的勝利を目指すのは芳しくありません。無理をとがめてやんわりお引取り願うような賢い勝ち筋が毎日さんには幾らもあったろうに、と惜しまれます。無論、今さら詮無いことではあるのですが。
こうこじれてしまうと誰が敵やら味方やらわからなくなってくるでしょう。
年長の一ファンとして言えるのは、「頭から湯気を立てて怒っている人とか本来の冷静さを失って動き回っている人の近くに自ら出向いていって付和雷同する」ような愚を犯さず、「笑い合えるような仲間と意見を出し合い、楽しみながらお互いの考えを静かに深める」姿勢が望ましい、ということです。
遠山さんのブログを読みますと、良いフォームがちゃんとできているようで、頼もしく感じます。
恩ある先輩方と立場をたがえる場面もあるいは生じるかもしれません。苦しいところでしょうが、一つの違いで幻滅したり全否定したりなさいませんように。他者を立腹させる鋭い言葉を見つけても使わぬが吉。互いの冷静さを保つ努力を続けてほしいと願っています。
「日本の古本屋」のサイトで村松喬著『将棋戦国史』を検索したらありましたよ。
30年前将棋名人戦の主催が朝日から毎日に移行したときも毎日は連盟にも朝日にも手順を踏んで契約しました。
毎日OBの村松氏によれば、毎日新聞は「どこか抜けたお人好しのところがあり」と『将棋戦国史』(24ページ)の中で書いてあります。「通知書撤回で水に流す」と表明しているのはまさにそれにあてはまりますね。
こすっからい朝日とは違います。
とにかく過去の歴史をしっかり学んで未来に向かって正々堂々と歩んで欲しいと思います。
「恩ある先輩方と立場をたがえる場面もあるいは生じるかもしれません(k.oさん)」そうですね、そういう事もありますが、私はとにかく冷静に向きあって行きたいと思います。
今は棋士一人一人がしっかり考えて行動するしかない、と思っております。
さて、本日の毎日新聞にまた名人戦特集の記事があり、各界の著名人のコメントがありました。将棋の記事が増えるのはうれしいのですが、このネタはしつこすぎるのでは。白紙撤回の要請はまともな会社なら当然そうする一手と思いますが、一方で紙面はかなりアツイ。もっとスマートな勝ち方はなかったのか、というK.Ogihara さんの指摘はもっともです。おそらく毎日側はかなり形勢不利と見ているのではないかと思いますが、自分で自分を追い込んでいるようにも見えて、ちょっと心配になります。
それはそうと、谷川挑戦者の対局写真の脇で大橋巨泉氏が名人戦の権威を語るというのも因縁ですね。記事の表題のつけ方といい、担当者がねらったんだろうな。
くろだまさんのご意見も、またもちろん皆さんのご意見も参考にさせていただいています。貴重なご意見、本当にありがとうございます。