お互いに美濃囲いに囲い、飛角交換の華々しい展開に進みます。
少し良さそうな感じもあったのですが、こちらにミスがあって迎えた第1図

△4八歩と叩いてきた局面。これが鋭手でしびれました。取ると逃げ道が狭くなり△2七香の打ちこみが厳しいですし、金を逃げるのでは囲いの弱体化が激しく戦いきれません。
よほど▲4四歩と馬を取りたいところでしたが、△4九歩成を許しては勝てません。
思わず残り1時間11分から50分を使う大長考に。ここで腰を落として考え、現状を冷静に眺めて気持ちが落ち着いたのが隠れた勝因でした。
▲同金寄と取り、△4五銀に▲3九玉が粘り腰発揮の手順。

これで玉頭攻めを緩和し、相手の攻めを和らげる事に成功しました。△5六銀▲同歩△2三香に▲2八歩と受け、簡易穴熊(?)を作る事に。形勢は少し悪そうですがこの簡易穴熊が想像以上に堅く、気がつけば逆転。以下は時間に追われながらも制勝しました。
第1図で気持ちを切らさずに正解を求めた姿勢が勝因でした。順位戦前半では出来ていなかった指し方で、そういう点では収穫の多い一戦でした。
ただ少し良い局面で正確な読みを欠く場面もあり、そこは大いに反省点です。
これで順位戦は3勝3敗の五分に。来期につなげられるよう一戦一戦を大切に頑張っていきます。
それではまた
少しでも順位が上に行けるように残り4局頑張ってください。
一見不利な局面ですがまさに絶妙手順ですね。
簡易穴熊とは流行るかもしれませんね(笑)
後半戦に向けて積み重ねていただきたいです。
新著の方は今週末中には拝読して楽しみに勉強させていただきますね。