大石四段の作戦は大流行の5筋位取らせ居飛車穴熊。
この形は前回の及川戦と同じ格好。ただし手番が違うので、今回はこちらもすんなりと穴熊に組みに行きました。
これは後手ならではの指し方で、この辺りの詳しい事は来月発売の新刊で紹介しているので、そちらを是非!
さて将棋はというと、序盤の軽率な手で苦戦に陥りました。しかし相手に攻め急ぎもあって難解で迎えた第1図。次の手が結果的に勝因となりました。私が後手△です。

今▲7三銀と打ちこんできたところ。平凡に指すなら△3八飛成ですが、そこで▲3九歩が手筋の一手。

△2九竜は▲3三角成ですし、△同竜では急所の二段目から竜筋がそれて冴えません。
そこで第1図で△9五歩▲同歩を利かして△3八飛成としました。今度▲3九歩には△9六香があります。

▲同銀には△7八竜。▲9七桂くらいですが、△同香成▲同銀△3九竜となれば今度は一段目も急所の筋となります。よって▲3九歩は利か無さそうです。
ただし一歩渡すのも大きそうなので判断に迷いました。
しかし

今攻めに転じて△3九竜と入ったところ。先手は一歩でもあれば▲5九歩や▲7九歩で竜筋を遮断出来ますが、あいにく歩切れ。つまり△9五歩がマイナスにならなかったわけです。
実戦は▲7三桂成と必至をかけてきましたが、△8九角から長手数の詰みに討ち取って制勝しました。
△9五歩は勝負を分けるような大事な手で、そういう些細な事で勝負は決まってきます。良い方に働いた事を考えると流れも良くなっていると言えるのでしょう。
順位戦はこれで連勝。一つでも多く白星を積み重ねられるよう、今後も頑張ります。
それではまた
95歩の一手には思わず『うーむ・・・』と声を出して感心してしまいました。
今後も厳しい戦いが続くと思いますが、この調子で勝ち星を重ねていってくださいね!!
勝負のアヤとなる一歩があるかないか、これが勝負の分かれ目になるんですね!
残りも全勝目指して頑張ってください!