2009年07月13日

昨日の続きなど

土曜は大盤解説会に沢山の方にご来場いただき、ありがとうございました。
前哨戦(?)のHOLLYCUPも盛り上がりを見せたとの事を聞いています。

今回は「2階で大盤解説会、控え室で一斉対局の検討」という状況を対局者で迎えました。そういう状況の中対局者となって気が付く点があったので挙げておきます。

・飲み物を買いに行きづらい。
解説会が始まっていると、自分の将棋を解説しているかもしれず、自動販売機が2階にしかないので飲み物の調達が難しいです。途中で気が付き夕休時には沢山買い込みました。夕休前は珍しく備え付けのお茶を飲んでいました。

・控え室の声は案外聞こえる。
対局場には全く聞こえませんが、トイレに立つとざわめく声は聞こえます。具体的な事は聞こえませんからどうこうという事はありませんし気にもならないですが、検討に行く時は少し気を付けようと改めて思いました。

・控え室に行きにくくなる。
序盤は検討もそんなに行われていないので大丈夫ですが、中盤以降は息抜きの場が難しく、いつもと勝手が違いました。
ちなみに控え室に行くのはどうか、という声(乱暴な言葉使いの方が多く削除しました)もありましたが、検討が見れないようにこちらも気を使っていました。長丁場の対局なので息抜きもかかせないのです。

そういう状況の多いトップ棋士は大変だなと感じました。これは将棋会館がもっと広くならないと解決しない問題なので、対局者はそれに応じて準備をしないといけませんね。

また今回は開始時間が9時と異例でした。10時開始は慣例で、基本的に(早指し以外で)10時開始以外は聞いた事がありません。そういう意味で画期的でした。
対局者の一人としては(他の方は分かりません)全く問題無く、それによって他の事がスムーズに進むのであれば良い事だと感じます。

今後ネット中継が盛んになれば、観る方に良い時間を考えて開始を設定する場面も増えてくると思う(委員の一人としてもそうあるべきと考えている)ので、今回の9時開始は、長年の慣例を打ち破った一つの好例になったのではないかと考えます。

まだある気もしますが、出がけなのでこの辺で。
今日から王位戦が開幕しました。深浦王位ー木村八段戦。
中継は中日新聞:王位戦ページ
深浦王位が先手で中飛車を採用しました。前期もこの戦法で羽生名人をカド番に追い込んでおり、そういう意味ではゲンの良い戦法といえそうです。


それではまた
posted by 遠山雄亮 at 10:18| Comment(4) | TrackBack(1) | 将棋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
既にお聞き及びかもしれませんが、鈴木初段と熊倉初段のHOLLYCUP公開対局はとんでもない状況で行なわれていました。お祭りのイベントか?

王座戦大盤解説のためか、大盤はいつもより一段高くに設置されていて、その下で鈴木八段と行方八段がマイクを使って解説されたのですが、なんと!
その大盤の下で対局されていたのですよ!

鈴木八段も行方八段も、いつも通り楽しい大盤解説をしてくださったので、観客としては楽しかったのですが、候補手はもちろんまる聞こえw ついうっかり顔を上げてしまったら、検討の大盤が見えてしまいます。加えて楽しい雑談も交じりましたので、あれで対局に集中してるのだとしたら、お二人ともすごいなぁ!と思っていたのですが、やはり、気になって大変だったようです。

候補手は指さないようにしたそうですし、
本当なら金を引きたい場面で鈴木八段が「ここは金を引くところですが、それではプロとしてつまらないですね」と解説したものだから、意地でも金を引かず「プロの立場を取りました!」と仰られてました。気の毒になりました(涙)

自販機、確かに気になりますよね。
以前、私も2階に居たとき、対局中の棋士がエレベータで降りてきて、自販機で鉢合わせたことがあります。明らかに顔面蒼白、形勢悪そうだったのに、つい「あれ?対局は何時に始まったんですか?」と話しかけてしまいました。私の相手をして雑談してくださいましたが、本当なら考えていたかったはず。こちらの配慮も欠けていたと反省しています。
なんとかなるといいですね。

関係ないですが、NHK杯ではお茶一杯ですよね?
よく空になったお茶碗に棋士の方が手を伸ばしているのを見ると、差し直してあげればいいのに、と思いますw
Posted by ここなっつ at 2009年07月13日 13:06
相撲では、幕内力士と十両の下の方か幕下上位の力士とが対戦すると、100回中100回は幕内力士が勝つ。
将棋は、実力が相当開いていても、必ずしも上位者が勝つとは限らない。
今回の王座戦は、幕内力士が十両の下の方か幕下上位の力士に勝っただけ。
勝って当然である。すこし周囲が騒ぎすぎと思う。
Posted by 素浪人 at 2009年07月13日 14:16
里見さんとの将棋は注目も高く、いろいろ大変な中の勝利、おめでとうございました。

これからますますの努力を期待しております。棋戦の本戦やTV将棋などの登場で、注目される機会が多くなる事を願ってますよ!
Posted by 忍者福島 at 2009年07月13日 19:54
某棋戦の挑戦者決定戦が将棋会館であったときのこと。苦しいながらもまだまだ頑張ろうと対局中のA八段が2階の自販機に飲み物を買いに来たその時のとき、大盤解説をしていた、B七段の声が・・・
「もう、逆転の余地はありません。」
「そうか、逆転の余地はないのか」としょぼしょぼと特別対局室に戻ったとのこと。
Posted by Beaver at 2009年07月14日 00:25
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Weblog: 初手7六歩
Tracked: 2009-07-13 23:58
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