この日はお互いに好戦的だったのか、呼吸が合い、いきなり大決戦となりました。

△4五角と両取りに打たれた局面。一見はまったようですが、実はこれあまり知られていませんが、隠れた定跡の一部です。
以下▲5五飛△2七角成▲2五飛△5四馬▲2四歩と進みます。

これが先手の狙い筋。もし△同歩▲同飛と進むと

これで▲3四飛(王手馬取り)と▲2三角が同時には受かりません。
△4四馬▲2三角△4二玉▲4一角成△同玉▲2一飛成…と進みそこで△2二馬として…とまだまだ先は長くハッキリ先手が良いとは言えませんが、攻めが続きそうです。
第2図再掲

そこで▲2四歩には△2二銀と受けてこられ以下、▲2三歩成△同銀▲2四歩△1四銀▲2三角△4二玉▲1四角成△同歩▲2三歩成と猛襲。

怒涛の手順で、開始1時間もたたずにこの局面になりました。
ゴングが鳴る前の場外乱闘といったところでしょう。
初めてご覧になった方は驚かれるでしょうが、実はここまでは定跡形。後手を持って加藤九段が指された事もある形です。
昔からある形だけに有吉九段の方が認識が上かとドキドキしていましたが、あちらもこちらと同様、よし行ってみよう、という心境だったようです。
それにしても、まさかこの局面を公式戦で指すとは思いませんでした。研究会用の手順かと思い研究していた局面だったのですが、実際研究会ですら出た事がありません。それを棋界の大先輩と指すなんて実戦とは不思議なものです。
実戦はこの後、後手の攻めを凌ぎ、と金を間に合わせて快勝でした。
ただ第4図の結論はなんともいえないところ。今後の研究課題といえそうです。
夕食休憩前という持ち時間5時間の対局にしては早い終局だったため、その日のうちに新幹線で帰宅しました。
今期初戦をまずは良い形で飾れて嬉しいです。一局一局を大切に、今後も頑張ります。
昨日から名人戦が始まっています。
第1局に続いての相矢倉戦です。
今後のBS中継は
16時〜18時
※ダイジェスト 23日 午前0時40分〜0時55分(4月22日深夜)
各地大盤解説会は下記の通り。
【現地・大盤解説会】
崇城大学市民ホール(熊本市民会館)大会議室
【東京・将棋会館】
18時から2階研修室。
入場料は一般2000円(各種割引あり)。
解説は藤井猛九段。聞き手は井道千尋女流初段。
【関西将棋会館】
18時〜終局まで
入場料は一般1200円(各種割引あり)
福崎文吾九段による解説。
【毎日ホール】
18時〜終局。
入場料はなし。
解説者は戸辺誠五段。聞き手は山田久美女流三段
【朝日新聞社読者ホール】
18時〜終局。
入場料はなし。
解説者は飯島栄治六段。聞き手は鈴木環那女流初段。
【新橋西口SL広場】
18時30分〜終局
解説者は大内延介九段。聞き手は藤森奈津子女流三段。
(一部名人戦棋譜速報応援掲示板より転載)
ネット中継は名人戦棋譜速報で
それではまた
棋譜の後手「5四飛」のところは「5四馬」ですね。
ゴキゲンにしても早石田にしても超急戦はアマチュアに未知でまさしくプロの世界ですね。
超急戦は難しいですが工夫のしがいもあるので、是非皆さんにも試してほしいと思っています。
いやはや激しい急戦力戦へと突入したようですね。
まさに火の玉流健在ですね。
しかし快勝とのこと。すばらしいです(笑)
村山五段著の「アマの知らない最新定跡」を見ると
第2図の局面は先手よし。とありますね。
あまり指されないところを見るとやはり中飛車乗りが多いのでは?(笑)
しかし実戦的には勝ちきるまでは大変といったところでしょうか。
今期初戦勝利で大きな弾みになることを願います。
名人戦は矢倉にこんな戦いがあったとはと思わせる内容でした。素晴らしいですね。
これでわからなくなりましたね。
変化はいろいろありそうですが週刊将棋待ちですね(笑)
「急戦には急戦」が棋界の都市伝説とどこかに書いてありました♪(どこだよw
研究が実戦に活きるなんて、ほんと、専門家じゃないとできない、楽しい戦いなのでしょうね♪
勝敗はともかく、きっと有吉先生も♪
裏街道は長いですが、昇級目指して頑張ってください!
この急戦は自信が有ってもなかなか指せそうにないですね、そしてそれが定跡形になっているという事が驚きでした。将棋は奥が深いです。
またこうしたコメントいただけるよう、頑張っていきます。