2008年06月19日

窪田六段戦

先手となり、予想通りの相振り飛車へ。
後手が動いたところを積極的に咎めにいきました。


窪田戦 20.6.18@.gif


今▲15歩と突いたところ。以下△同歩▲同香△14歩に▲16角が狙いの一手。
自玉側での開戦だったので自信満々では無かったのですが、良い踏み込みだったようで、少し有利な展開に。

この将棋はまさに乱打戦。ボコボコ点が入る、そんな展開でした。


窪田戦 20.6.18A.gif


19にいるのは誤植ではなく、竜です。閉じ込められてしまいましたが、それでも竜の力は大きいようで、少し有利です。
この後優位を拡大したのですが、読みの突っ込みを欠いて大変にしてしまいました。


窪田戦 20.6.18B.gif


ここで△43銀と上がって▲34歩を防いだのが力強い好手。この塊こそが窪田ワールドと恐れられる指しまわしです。玉と逆サイドにこれだけの兵を投入するのは考えにくいのですが、形に拘らないのが素晴らしい。実際この頑張りで大変になりました。

そして二転三転して第4図。


窪田戦 20.6.18C.gif


1〜3筋に槍襖が。そしてここから▲36歩△26香と爆発し、際どい戦いでしたが、ギリギリのところで負かされてしまいました。

今日は時間があまり無いので詳しい解説は省きましたが、図面からでも戦いの雰囲気を感じ取ってください。
第1図が49手目で最終的には170手かかる大熱戦でしたが、負けてしまったのは残念です。
でも次につながる一局だったかと思います。


さて今日は王位戦挑戦者決定戦にA級順位戦の中継があります。
王位戦のリンクは将棋連盟のHPでご確認を。
A級はいつもの名人戦棋譜速報


それではまた
posted by 遠山雄亮 at 08:58| Comment(4) | TrackBack(1) | 対局結果 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おつかれさまです。
残念無念・・・
相振り飛車の大熱戦でしたね。
1図は先手良さそうですが、後手は馬ですね。
先手自玉頭から盛り上がる形ですか。
守りは堅いですね。
2図ではなるほど面白い所に龍がいます。
難しそうですが優勢ですか。
3図に到っては後手を寄せるのは至難ですか。
アマなら入玉合戦ですね(笑)
4図は玉を押し返していますが、香が上から。
龍も下段から狙い、逆転してますね。
5四歩が間に合いませんか。
ねじり合いの将棋が伝わってきました。
次ですね。

王位戦挑決は羽生三冠が勝利。
名人戦でも注目された相掛かりで橋本七段が意欲的に指し回し、
先手羽生三冠が馬を作り、
後手橋本七段は飛車先をへこませ、
難しい中盤かと思いましたが、
8四角で9三角もありましたか。
互いに桂の応援から銀交換もありあっという間に先手が逆襲に成功しましたね。
後手は角が働かない形に。
4八玉が落ち着いた手でした。
8九銀と銀の活用で受けた所で投了。
アマなら6六桂くらいからまだ手は続くかと思いますが
トッププロ的には攻めても届かず差は大きいですね。
寄せ合いが観られなかったのは残念ですが、
先手は固く相当寄りがありませんね。
後手は2二玉まで逃げても、飛車先が直通していますし、桂の筋もありますね。
新名人が貫禄を見せました。
深浦王位に挑戦。昨年に続き熱戦必至です。
Posted by 駒落ち好き at 2008年06月19日 19:53
なるほど。いやはや。
投了図で6六桂は8五馬が詰めろ角取りで絶好ですか。
これはどうしようもありませんね。
馬が手厚く中盤でも大差でしたか。
順位戦、棋聖戦、激戦が続きますね。
Posted by 駒落ち好き at 2008年06月20日 14:29
遠山先生

いつも楽しく読ませて頂いております。
先生のブログは携帯からも図面が見れるのがとてもありがたいです。
私は先生が何度かブログでも触れている指さない将棋ファンです。

3図のところで一つお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか。
この局面は、駒の損得、玉形差、歩切れ等から、素人目には先手が指しやすく思えます。
プロ的にはだいぶ難しい状況なのでしょうか。
お手数ですがこの後の数手を教えて頂ければ幸いです。
また、棋譜が載るメディアでもかまいません。
よろしくお願いいたします。

今後も先生が沢山勝って、沢山の棋譜解説を見せてくれることを期待しております。
Posted by 駒田 at 2008年06月22日 22:15
駒田さん>第3図から△43銀に▲15馬△84玉と進みましたが、先手は大駒が成り込んではいるものの、後手陣の塊の前に力を発揮出来ていません。
かたや後手の竜は攻防に伸び伸び利いていて、それが状況を難しくしている原因といえます。

いつもありがとうございます。頑張ります。
Posted by よんだん at 2008年06月25日 12:01
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

羽生時代をゆく
Excerpt: 以前、梅田望夫さんの《ウェブ進化論》にひっかけて、《羽生進化論》という記事書きました。 混沌を楽しむ力、そして、将棋が好きで好きで仕方ないという強い思い。 羽生だけが、他の棋士とは隔絶した別の世界..
Weblog: 即席の足跡《CURIO DAYS》
Tracked: 2008-06-19 23:38
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。